家庭では 主たる者は 騒がずに

   黙して語る 背中の教え

 

 家庭において,昔は主人が堂々として,少しの事くらいで,騒ぐことなく,

 むしろ,黙して語る,親父の背中くらいの気持で居れば,家の中が,それとなく落ち着いていたと思われるのですが,

 

 現代の一般的な考え方としては,対話と共感が重視される時代であり,黙っていることが「無関心」と受け取られる場合もあり,特に子育てや夫婦関係では「言葉にして伝える」「感情を共有する」ことが大切にされているようです。

 

 また,主人だから黙っていれば良いという一方向的な姿勢よりも,家族と対話をしながら一緒に家庭を築く姿勢が重視されておるところ,

 

 短歌の後段については「心は広くて,海の如しに」としていたのを,「黙して語る,背中の教え」と修正したのは,

 

 何となくですが,懐かしさや安心感を抱かせる理想像であるとの思い込みからなのです。

 

 しかしながら,現代では「黙っているだけでは伝わらない」という面もあり,静かな包容力と,必要な時には言葉で支える姿勢の,両方が求められる時代になっているのでしょう。

 

 ところで,前回のブログ(インターネット投票)を再確認していたら,

 第27回参議員選挙の,各候補者の街頭演説はどがいなっとるんじゃろかと気にかかり,

 各政党の党首の街頭演説では,経済対策や財政面の主張が多く見られるところ,

 本当に重要なのは,その党が「どのような社会を目指しているのか」という理念であり,

 「命・文化・自然・心を大切にする政策はあるか」という視点で比較すれば,政党の本質が見えてくるものと考えられるので,

 消費税廃止やミサイルより米をといった訴えも理解できますが,各候補者からは政治家としての信念や,どんな社会を目指すのかという理念や信条にも耳を傾けたいと思ったのです。