友を売り 落つる姿の 虚しさに
心なごます 彼岸の粉雪
今から24年前の,平成6年3月21日も,今日のような天気であり,○○○地方でも昼間に時折ですが,粉雪が舞っておりました。
同僚を裏切るつもりはないけれど,自分は我慢の限界であるとの理由で,直訴したところ,職場内の三分の二の職員からバッシングを受け,その結果うつ状態となり自殺を考えていた頃に,借家3階から窓越しに外の景色を眺めていると,粉雪が舞い降りてきたのですが,その折に詠んだ一首でした。
死んでしまえば,妻や子供たちは,どのようにして生活してゆくのか,
自分の死後の世界より,妻や子供たちのことが気にかかり,自殺を思い止まったのですが,
その際に,偶然にも彼岸の粉雪を見ることになったのです。
その時には,雪の精霊から死んだらアカンでと語りかけられたような気がして,それに応えるように,我に返ったのでした。
この件では,詫び状と記した一筆を職場内の誰も使ってない机の上に置いたところ,余白に『ここから出て行け』と書いて,賛同する職員が印鑑を押印しており,人は情け容赦ない一面を持ち合わせているものだと,現実を目の当たりにすることになりました。
しかしながら,それでも職場に留まることとなり,針の筵に座ったような月日を過ごしていたのですが,詫び状を自分が保管しておくのは恨みを深めるばかりであると気付いて焼却してからは,雪解けしたように互いに平静を保てるようになったのです。
フィクションで,何か書けないかと,考えてみました。
さてさて,別れと出会いの季節であり,職場・学校・社会などでは,何かとギクシャクする人間関係が嫌になり,この機会に何かを曝け出そうとする人も居るようですが,曝け出す前に,勇気を出して利害関係者が心の内をあからさまにして,話し合ってみてはどうだろう。
また,職場内では各種相談を受け付ける専門職を配置し,直訴せずとも丸く収まるような環境作りを行なえば,業務に関連した自殺ばかりでなく,人間関係の悪化による自殺が減るのではなかろうかと考えておりました。