ポーの一族⑨~最後は愛について語りましょうか | 自転車から今日は♪

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小さなおうちでの生活をのんびり綴ってみたいと思います♪

長きに渡ってお送りしました、『ポーの一族』シリーズもいよいよ最終回。

 

この作品を読む前に気になっていたみなみメモもクリアしてないのは

あと一項目となりました。

 

ブロ友様たちがおっしゃる切ないラストとはなんぞや

 

 

最後は愛について語ってみましょうか。 

ポーの一族最終話『エディス』です

 

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まず『愛』についてなんですが

ギリシア語には『愛』という言葉で訳されている4つあり

 

 

・エロース(性的な愛)

・フィリア(隣人愛)
・ストルゲー(家族愛)
・アガペー(無償の愛、神の愛)

 

 

これを以前私のブロ友hiroさんが、福山雅治さんの曲とあわせて

4つの愛を解説してくださったことがあったんです。

自分の記事で紹介させてほしいと申し出たところ快く承諾頂きました。

高校の授業もこのくらい楽しいネタだしてくれると楽しいのですけどねぇ 笑

hiroさんありがとうございます!

 

 

早速私なりに、エロース、フィリア、ストルゲー、アガペーの4つの愛を

『ポーの一族』にあてはめたらどうなるのだろうと考えてみたのですが・・(^^ゞ

皆さま、いかがでしょう?

 

 

 

まずエロース(性的な愛)

 

福山雅治 『化身』

 

 

 

プレイボーイの医者が、エドガーの義母を気に入り

恋仲にもっていこうとするのですが

 

 

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でも彼女も彼女で

 

 

シメシメ 男が一匹罠にかかったわよ

 

 

みたいなことを自分の旦那さんの前でしゃべってる

 

このシーラさんという人で、淑女で、少女で、遊女な『化身』に登場するような女性なんですよ。

実際この曲を紹介してくれたブロ友さんも

 

 

””既婚の中年男が家庭外で、ワルサをするときってノリ””

 

 

なんてことを説明してましたけど、ホントのところどうなんでしょね 笑 

 

でもロックオンした男はドクターで、女の方は吸血鬼でしたので

最後はこうなっちゃうんですけどね^^

 

 

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お次はストルゲー(家族愛)

 

 

福山雅治 『道標』 

 

 

 

 

まっさきに思い浮かぶのはエドガーマリーベルの兄妹ですが

 

 

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瀕死のアランを助けるため、血液を確保するために犠牲にになった

人間の忘れ形見を育てるお話に登場したリデルの想いもストルゲーかもしれませんね。

 

 

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『リデル・森の中』より

 

 

 

 

どんどんいきましょ、フィリア(隣人愛)です

 

 

福山雅治 『幸福論』 

 

 

 

エドガーとアランの関係をひとつにカテゴライズするのは

難しく様々な愛の形があったのかもしれませんが..

 

 

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『一週間』より

 

 

何気ないフィリアな二人の毎日は充分に『幸福論』なものだったのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

このように『ポーの一族』というのはさまざまな愛を私たちに見せてくれるのですが、

最終話『エディス』の中で主人公はエディスという好きになった少女を一族に加えたいという

アランに対してこのようなことを言っています。

 

 

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好きなら 好きなほど

愛してれば 愛してるほど

きみは 後悔するんだ

幸福にしてやれない もどかしさに!

 

 

全編通してみるエドガーという主人公は常にクールで物事を斜めにみる大人びた少年なので

このように声を荒げるというのはたいへん珍しいです。

しかも『愛』についてまで語ってみえる!びっくり

(普段の彼ならありえないことです)

 

 

それでも何度か読み直してみると何度か号泣してる場面があるんですよね。

 

それは『小鳥の巣』でのロビン・カーとの約束を果たせなかったことに対しての涙であったり

自分をユニコーンと言ってくれたエリゼリの自殺未遂だったり・・

 

大切な人を救えなかったというときに彼は一瞬、素にもどった人間の心で

涙を流しているんですよね

 

元々のエドガーというのは唯一の血縁である妹の幸せのために

ヴァンパネラとなるくらいに優しい少年で

(これが本来の彼なんでしょうね)

涙の根底には大切な妹を死なせてしまっということがあるのですが

 

同時にアランを自分の一族に引き入れてしまった自責の念もあるんでしょうし

それに、責任感が強く、クールにみえても実は誰よりも情深い彼のことです。

 

自分の人生に無理やり引き込んでしまったアランまでもが

自分と同じ苦しみを味わうと考えたらエドガーにとっては自分の胸に銀の剣を

突き刺されること以上につらいことでしょう。

 

 

最後に残ったの『愛』は

アガペー(無償の愛、神の愛)

 

 

福山雅治 『最愛』

 

 

 

 

 

物語のラストは現代。

具体的な表記ははないのだけど1970年代あたりかな

 

果てしない旅を続け、多くの人間たちの心に強烈な印象を残してきた主人公エドガー。

 

ある者はそれを日記にし、また遺言に、あるものはそれを

絵画や文学と言う形で残し、その伝説は語り継がれていきます。

 

 

長い歳月をかけてその小さなピースは少しずつ

ある者はその生涯をかけてその幻をおいかけ・・

 

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『ポーの一族』は最近続編を連載したというお話を伺いましたが、

あのラストを読んでしまうとこのまま余韻にひたっていた気分。

 

この物語に魅了された私たちはみなオービンなのかもしれませんね。

 

 

 

 

萩尾都望さんの作品は、難解なところがあるよと言われて読む前は

大丈夫かなと心配したところもあったのですが、

コメント欄でたくさんの解説を頂くことができ思い切り楽しむことができました。

 

それでもここまで記事をかいてますと

なんかこう・・しんみりしちゃうところですが、

私の記事を読んだ方からは、図書館でみたぞーとか

私も『ポーの一族』急に読みたくなったぞーとか

嬉しい報告をたくさん頂き

 

ブロ友、かたくりこさんにいたっては(ごめん画像かりたぞー)

 

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20年前から大切に保管しているの秘蔵の『ポーの一族』愛蔵版

(SEIBUのレトロなブックカバー付)を公開いただきました。

漫画と言うよりは、江戸川乱歩シリーズの隣で鎮座してそうな

雰囲気の趣のある装丁の本ですよねぇ

かたくりこさん、大変貴重な本をありがとうございました

 

ZELDAさんみどりさんにいたっては、『ポーの一族』かからスタートした

私の今後の道標として(何の道標だ)

数々のブロマンス作品を紹介いただきました。

 

実は私、『ブロマンス』という言葉の意味もはじめて知ったのですが

 

 

友達以上ボーイズラブ未満?

 

 

どうも私がキュン♡とくるのはこういうお話であるということもわかりまして~爆  笑

 

 

エロスだ、アガペーだと難しい言葉をこねくりかえしても

結局最後は笑ってこのお話を閉じたくなり

 

 

 

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意味もなくクックロビン音頭を歌ってみるのでした。

 

 

『ポーの一族』からの~♪

 

なお話はこれから先も続きそうですがひとまず私のはじめて読んだ感想文は

これで終わりにしたいと思います。

 

 

皆様ありがとう

 

 

 

『ポーの一族』

ーーー FIN ---