クリア・マリィ先生(Asia Institute, Faculty of Arts, University of Melbourne)
日時:2022年7月21日(木)16:30-18:00
場所:ハイフレックス(早稲田大学19号館&Zoom開催)
演題:「性の多様性を踏まえた日本語教育実践を考える~変わりゆく社会·変わりゆく教育現場を中心に」

 7月21日に、メルボルン大学(The University of Melbourne、略称 UOM)にご所属のクリア・マリィ先生がハイフレックスの形(早稲田大学19号館とZoom)でご講演をしてくださいました。
 今回のご講演は、性の多様性の具体的な解釈と日本語教育における現状についてでした。
 ご講演の前半では、性の多様性の概念について伺いました。性別の具体的な分け方または見方、海外で性の多様性に対する配慮として学校側の取り組みなどの概略を紹介してくださいました。
 ご講演の後半では、日本語教育における性の多様性について、教科書のテキストやイラストなど、具体的な例を示しながらご説明くださいました。参加者からは普段使い慣れていた教科書、ステレオタイプが多く現れていることを知り、日本語教育において今でも性の多様性に関する対応が不十分なところが多いことに気づき、考えが深まる貴重な時間になりました。
 質疑応答の時間では参加者の積極的な質問に対して、クリア・マリィ先生が親切で詳細にお答えくださいました。講演内容に関する質問だけではなく、参加者が自らの経験に基づいた性や性別の考え方,向き合い方に対する疑問まで話し合うことができて、議論が長時間盛りあがり、講演も予定の時間を超過して続きました。
 今回、講演のご要望に応じていただき、参加者に大きな学びを与えてくださり、誠にありがとうございました。

≪主な御著書≫
·Claire Maree(2020)“Queerqueen:linguistic excess inJapanese media”, Oxford University Press
·クレア·マリィ(2013)『「おネエことば」論』青土社
·クレア·マリィ(2007)『発話者の言語ストラテジーとしてのネゴシエーション(切りぬける·交渉·談判·掛け合い)行為の研究』ひつじ書房

添付:当日のポスター、講演中の写真2枚