老人ホームにいた私の大好きなおじいさんは、いつも3ヶ月おきに家に帰ったり、老人ホームに入ったりしていた。
その時は86歳で、
がっちり大きな身体で、
しっかり立って歩いていて、
まつげが長くて多くてかわいい顔をしていて、
穏やかで優しい。
途中老人ホームで仲良しのおじいさん友達ができたこともあった。いつも囲碁だか将棋をしていたが、その友達おじいさんは老人ホームを出ていってしまった。。
今度はおじいさんが老人ホームに戻ってこなくなってしまった。。
家に帰っても独り暮らしだったはず。。
そのあとコロナが流行って、、もう2年近く経った。
名前も忘れてしまったけど、ずっと、あのおじいさんは元気だろうか?コロナになってしまったんだろうか?なにかあったんだろうか?と心配だった。。
今日久しぶりに、そのおじいさんの名前が予約に入っていた。
私は絶対に担当したかったので、朝イチで向かえに行った。
そしたら、、
おじいさんは一回り小さくなっていて、
支えていないと歩けないくらいになっていて、、
記憶もあいまいになっていて、、
なんだか気持ちも落ちていた。
私『何歳になったんですか?』
おじいさん『今87だよ。もうすぐ88になるね』
私『すごい!もうすぐ米寿ですね!』
おじいさん
『。。もう、長く生きすぎた。。もう、歩けなくなってきたし、大腿骨も折ったし、ガンにもなったし、、もういいんだ。。』
あんなにハツラツとしていて元気だったおじいさんが、、悲しそうで、ちょっと悲しくなった。
わたしの祖母も、最後歩けなくなってきた辺りから元気がなくなってきて。。かわいそうだった。
車椅子に抵抗がない人もいるけど、
抵抗がある人にはきついよね。
オムツもね。
長く生きたら生きたで辛いらしい。。
身体が何ともなければ、心も元気なのかなぁ?
またあさって家に帰ってしまうそうだ。。
今回はたった1ヶ月だけらしい。
『またお待ちしてますね☺️』と、お別れした。