知識は深めるのがいいのか、広げる方がいいのか?
人間関係は少数と深める方がいいのか、多くの人と広げる方がいいのか?
一度は考えたことがある問いではないでしょうか。
ファイナンシャルプランナーとしてお金の世界に長くかかわってきましたが、この問いは投資の考え方に似ていると感じます。
知識を深めるより、広げることで生まれるシナジー
専門分野を極めるのは素晴らしいことです。でもその道の第一人者に並ぶのは簡単ではありません。
むしろ複数の分野にまたがって知識を持つことで、思わぬ掛け算が起きます。
金融×心理学、金融×教育、金融×昔話…。
一見つながらないようでいて、その組み合わせの中に他の誰も持っていない視点や切り口が生まれます。
これが、広げることによって得られるシナジーです。
人間関係も「打率」より「打席」
人間関係も同じです。
距離が近いほど摩擦が増え、しょっちゅう会う相手とはケンカになることもあります。
逆に、程よい距離感で多くの人とつながることで、摩擦は減り、チャンスは増えます。
とはいえ「相手があること(打率)」は自分でコントロールできません。コントロールできるのは「自分がどれだけ打席に立つか」です。
つまり接点を増やし、打席を増やすことで相性のいい人に出会うチャンスが増える、という考え方です。
投資でいう「分散」の発想
資産運用では、一つの資産の種類(株式・債券・不動産など)や一社に集中せず、多くの資産に分散する「分散投資」が基本です。
一点集中は大きなリターンがあるかもしれませんが、失敗した時のリスクも大きい。
分散することで、失敗のリスクを抑えつつ、思わぬチャンスが生まれる可能性も広がります。
知識や人間関係も、まさに同じです。
まずは少し広げてみる。いくつか試してみる。
その中から「自分に合うもの」「しっくりくる関わり方」を見つけていけばいい。
投資でいう分散も、最終的には“自分に合う配分”を探すことです。
広げることは目的ではなく、見極めるためのプロセスなのだと思います。
1970年生まれ。神奈川県川崎市在住。
「お金に向きあうことで、これからの人生に安心を」
そんな思いを込めて、日々ブログを更新中。