前回記事の続きです。

【シリーズ:投資のセオリー①】卵をひとつのかごに盛るな

 

今回は分け方のコツ、日本の株式会社に投資をするという例を用いてお伝えします。

※関連記事:株式の値動きの特徴を知ろう(株式の分類②〉 を読んでからの方がわかりやすいです。
 


 

例題)

T自動車の株式を100万円分、購入しようと思っていました。

たまたま、「そうだ、分散がいいというなら2つの会社の株を買おう」と思いつき、N自動車の株式も買うことに決めました。


 

果たしてこれは分散投資といえるのでしょうか?

 

T自動車もN自動車も同じ自動車メーカーです。

会社を2つに分けたので、「ビジネス(会社ごとの)リスク」対策にはなりますが、業界が同じですからよい分散投資とはいえないのではないでしょうか?


 

一般的に自動車メーカーは製品を海外に輸出をすることによっても儲かる会社といわれています。(外需関連株といいます)海外と貿易を行っている会社は外国為替相場の影響も受けます。輸出で儲かる会社は円安だと儲けが増え、円高だと儲けが減ります。と言うことは、T自動車とN自動車は円高に弱いということになるのです。リスク対策になりません。

 


 

輸出で儲かる会社と輸入で儲かる会社の株式を購入すれば、外国為替相場が円高になっても円安になっても損をする可能性を減らすことができるのではないでしょうか。

 


 

ただやみくもに分けてもダメなのです。

それぞれの値動きの特徴を知って具体的に考えるということが分散投資への近道です。