薬

何故、こんなに調子が悪いんだろう・・・
そう思った。
朝のうちは、そうでもなかったのだけれど、
だんだん身体中が痛くなってきて、痺れも広がり、動けなくなった。

夜になって、這う這うの体で食事を摂り、薬を飲む段になって、
ようやく気がついた。
朝飲むべき薬を飲み忘れていたのだ。

あらためて、薬の効果、ありがたさを思い知らされた。
昨日のことである。


きちんと薬を飲むことは、今の私にとって、とても重要なことなのだ。
元気な時は、薬なんて・・・と軽く見ていた。
主治医が処方した薬は、自分で勝手に薬局で買って飲む風邪薬や目薬とは訳が違うのだ。


そう言えば、そんな映画があったなぁ・・・
なんだっけ？

若い男の医師・・・まだ駆け出しの・・・研修医かな・・・
その医師が、まじめにきちんと治療しているうちは、
看護師にも指導医にも信頼されず、患者も運悪く死なせてしまいそうになる・・・。
散々の評価だったので、不貞腐れて、熱意も失い、いい加減な診療をするようになる。
そんな或る日、彼のタイプの美少女が入院してくる。
彼女には、一生懸命になって治療するが、その結果、当然、全快して退院してしまう。
縁が切れてしまうことを恐れた彼は、処方した薬を、ただの砂糖にすり替えてしまうのだ。

すると、全快したはずの彼女は、再び具合が悪くなって、病院に戻ってしまうことになる。

グッドドクターっていう洋画だったかな・・・。

結果的に退院を引き延ばすために処方した無意味な薬のせいで彼女を殺してしまうのだが、
彼女のことを愛していた彼は、深い悲しみに打ちひしがれてしまう。
その様子を見た指導医も看護士も、手のひらを返したように、彼のことを評価するようになる。
なんて身勝手な・・・と思うし、怖い話だ。

・・・完全に脱線してしまった。

ま・・・そのくらい、主治医が処方してくれた薬は、重要だし、効果があるということだ。

飲み忘れないようにしなくちゃ・・・。