DV被害者とDV加害者のための支援ブログ

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日本心理学会認定心理士&選択理論心理士で《DV支援の新しい形》のDV加害者更生プログラムを実施しているホームスイートホーム代表が日頃思う事を書き綴ります。

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ホームスイートホームのみーなです。

カップルや夫婦の関係では、相手が自分を愛してくれているか、そうでないのかは、とても気になるところですよね。
皆さんはどのように相手の気持ちを計っていますか?

多くの人が、「自分の嬉しいと思う事をしてくれているかどうか』だと思っていらっしゃるのではないでしょうか?
恋愛が盛り上がっている時には、誰もが相手の事が頭から離れず、「こんな事をしたら相手は喜んでくれるだろうか?」『あんな事をしたら、今よりもっと愛してくれるかしら?』などと思っていたのではありませんか?

誰にでもそんな経験があるからでしょうか、私たちは「私の事を思っているなら、私の喜ぶ事をしてくれるはず」と相手に思い込んでいるのではないでしょうか?

これが一変するのが一緒に暮らし始めたときです。
私たち誰もがそれぞれの生活スタイルを持っています。
それぞれが『こういう方がいい!』という独自の価値観を持っています。

日常の事での小さなぶつかり合いならともかく、どこに住むのか、どんな事にお金を使うのか、いつ子どもを産むのかなど・・・大切な事柄になればなるほど、相手の願っている事と自分の願っている事に対する思いの強さも大きくなります。

話し合っても話し合っても、願っている事を伝え合って、相手に理解を求めても譲歩がみられない時、この人は私の事を愛していないんじゃないか??と不安になりやすいものです。愛していないから、自分が喜ぶ様な事を否定しているのだと・・・・。

実はここで知っておくととても役立つ事が1つあります。
私たち誰でもが、生まれてから現在までの体験や知っている事によって、独自の理想の状態を頭の中に思い描いています。
親の言葉、今までの生活スタイル、知人宅での体験、映画や読んだ本など、私たちの理想を形作るために参考となる材料は山ほどあります。
そうして作られた理想はとても大切なものです。

話し合っても話し合っても、相手の希望に譲歩し難くなるのはこのためです。
いつも自分の希望が通っている場合は気分が良いでしょう。逆に、いつも相手の希望が通っていない場合、相手はとても不満に思っているかもしれません。
そして、自分の希望や理想が最善なものだとしても、相手にとっては最善だと思えていないという事が問題です。

当然相手の事も自分なりに考えて、最善だと通した意見が、もし、相手の望む事であれば、話し合いはすんなりいった事でしょう。すんなりいかなかったのは、どんなに相手の事を考えてベストだと信じた案も、相手の理想とは違っていたからです。

逆に、自分の願った理想と違う事を相手が提示(行動)したとしても、その相手が自分の事を全く考えていない、愛していないというのも違うわけです。
『自分の願った事を叶えてくれる』かどうか・・・それが相手の愛情を計る目安になっていると、相手の事を信じられなくなり、頼る事が出来なくなります。

是非、どう考えているのか、相手の考えを深く聞いて、理想をお互いに理解し合うコミュニケーションをお二人で磨いて下さいね。