私のブログは、だらだらと長く書いてしまう傾向が有るので、読みづらいでしょうから2回に分けて書かせて貰う事にしました。
話したい内容とは関係無い前編が長くなってしまいましたが、引き続き話を繋いでいきたいと思います。
さて、その社長さんが世界一周の船旅に行く少し前に千葉へ移り住んで来ました。
会社を整理して、これからは自分の好きな事をしてのんびり暮らそうと思ったのではないかなと思います。
鬱蒼とした山の中の古民家を買って、家の周りを明るくする為に、日陰を作っている大木を一人で切り倒したりしたり、古民家の中を住みやすいように自分で大工仕事をしたりしてコツコツと田舎暮らしを始めていらっしゃいました。
ここから先は、私の記憶も曖昧なので多少違うかもしれませんが、大筋あっていると思います。
田舎暮らしを始めて地元の人達とも交流するようになってから、山を持っている地元の人から相談が有ったみたいです。
山に竹の勢いが凄くて樹木が負けて山が荒れてしまい困っていると…。
樹木に比べると竹は成長が早くてあっという間に山林が竹林になってしまうらしいんですね。
山の持ち主も住民も年寄りばかりになってしまい、山林の整備をするのには、もうできる人がいないので山はあっという間に竹に駆逐されてしまうというような話を聞かされたんだと思います。
早速、その社長さんは相談に来た人の山の竹を処分に行ってあげたみたいです。
切り倒した後の竹は、そのままに置いておけないので、処分も頼まれたらしいです。
社長は、その竹を何とか有効利用できないかなと思ったみたいなんですね。
処分するのだって、費用がかかるし、昭和生まれのおじさんは、物を大事にするように育てられているので、先ずゴミにするのではなくて、価値の有るものに変えようと思ったらしいのです。
それから、竹について沢山勉強して、その中で竹炭という物を知ったんですね。
炭に興味の無い人には、全く知識にも入れるつもりも起きないでしょうけど、炭って活性炭もそうですが顕微鏡で見ると多孔質といって小さな穴が沢山あって、脱臭効果が有ったり、水質浄化の力も有り水槽等の水が汚れにくくなったり、床下に敷いたりすれば調湿効果も有り、床下の湿気対策にもなって建物の寿命を延ばしたりもします。
または木炭のように燃料にもなります。
畑に撒けば土壌改良にもなるそうです。
そんなふうに価値の有る物にできるならば、捨てないで竹炭を作ればいいじゃないかと単純に思ったらしいのですが、そこがこの社長、勉強家であらゆる本を読んで作り方を勉強したんですね。
昔から木炭や竹炭は製造されているのですが、本窯という形の古来からの作り方を伝承されていて、非常に効率の悪いというか歩留まりの悪い炭作りをしていたんです。
その社長は、直ぐにその欠点を見抜いて、100%炭にできる窯を考案したんですね。
画期的な事だったので、当時の農業新聞や日経新聞にも紹介された事が有りました。
やはり、元プラント屋だったから、効率的に失敗無く作れる窯を考案したんですね。
その窯は世に送り出してから随分年数が経つのですが、特に宣伝もしていないのに、いまだに全国から引き合いがあって、先日も自分が伺った時、九州に品物を設置するのに立ち会いに行ってきて帰ったばかりでした。
それ以外にも、あちこちへ納めた所の話を聞いていたので、何で竹炭を作る窯をみんな欲しがるのか聞いてみたんです。
そんなに竹炭が需要が有るようには自分には思えないのですが、聞いてみると販売した所は皆、全部が山が竹に侵食されて山が荒れてしまうのに困って竹炭作りを始めたと言われたそうです。
そんな事を聞くと、やはり日本の美しい自然環境は、人の手が入らないと維持できないものなんだろうなと思います。
自然というものは、自然の成り行き任せにしていると荒廃してしまう事って多いと思います。
決して人間が傲りたかぶってはいけないと思いますが、ある程度は人間の知恵で人間が暮らすのにも暮らしやすいようにバランスを考えて、繁殖力の強い生き物が増えすぎたら調整したりして、共存できるようにするのも人間の務めなんだろうなと思います。
自然を壊すのもいけないし、バランスを壊してしまうような繁殖力の強い物を野放しに放置するのもいけないと思います。
自然を守るという事は、やはり人間でないとできないと思うんですね。
昔、ある役所の助役をやっていた人と親しくしていたんですが、環境保護団体の人達が、木を切ったら駄目だと凄く役所へ抗議にきたりして、役所もそういう人達に弱くて言いなりになってしまったりしていたそうです。
でも、専門家から見ると、間伐といって、ある程度は木が大きくなると間引きしないと風通しや病気に弱くなったりするので必要な事らしいんですね。
間伐で倒された木は有効利用で割り箸とかに活用されていたのに、木を切るのは環境破壊だと感情的に騒ぎ、その為に割り箸を使っているレストランや食堂は環境破壊に協力しているような騒ぎ方をするので、割り箸は使われなくなり、間伐しても利用されないのと、林業に携わっている人々が高齢化しているのもあって、山は手つかずになってしまいました。
そうなると、山は荒れてしまって、木材の価値も無くなってしまって、尚更需要も無くなって悪循環になってしまいます。
竹の勢力拡大の問題にしろ、山を守るという事は、ある程度は人間が手をいれなければ、良好な状態を保てないという事だと思うんですね。
今、全国で問題になっている熊の問題も、動物保護団体が熊の被害が出た地域で問題になった熊を駆除をしたら役所へ抗議の電話がきて役所の業務に支障をきたすくらいに騒いで困っていますよね。
それらの地域で暮らしている人々が農業をしたり、不安無く暮らして行くのに支障が起きているのに、平然と被害者がいるのにまだ抗議活動を続けているのはどうかしていると思います。
自然を大切にする事は人間にも大切な事だと思います。
環境保護って人間がやらなければいけないですし、野放しにするのも環境破壊だと思います。