お盆も最後の頃、旦那実家、姑が一人住む家に向かった。
義妹家族も、一緒に過ごした。
姑は2009年にすい臓がんの手術をし、すい臓の一部と十二指腸を切除したが、今や5年生存率突破!にこにこ
病院にはキチンと通って、CTや血液検査もキッチリ受けているが何も問題は無いそうだ。
食欲もあるし、便通も良し。

しかし、今年に入り急激に痩せて来た。

…なんでだろう。と、純(旦那)も義妹もショックを受けている。なにしろその痩せ方は異常なのだ。ガンと患ったと知ってれば、末期?と思われてもしょうがないレベルです。
が、年を取ると筋肉も衰えるし、と主治医はそれしか言わないそうだが、まだ70半ばである。

気になる事がある。
彼女は常に、ネガなセリフを吐く癖があるのです。
「もう年寄りは」「年寄りだからもうキツイ」「年寄りだから力が入らない、年寄りだから貧血で」

年寄りになったのはその人の勝手だが、このようなセリフを永遠と聞かされるのはたった数日でも結構キビシイ。
のは、分かって頂けるだろうか…
「ミラさんのお母さん(姑の一つ上)は、年取ってキツイと言わない??」
「ウチの母親は(←この人ビジュアル重視でナルシストだからだけなのだが)決して自分の事を年寄りとは言いませんね」ここぞとばかり、言い返してしまった。だって本当にイライラしてしまって……泣く
(※したら、「年寄りと自覚させないと(色々気を付けさせないと)イカンよ?」と来た。)

私は病院内で働いているが、80代90代で元気一杯の外来・入院患者さんは想像以上に多い。家族に囲まれてるかもしれないが、独りでレンタルパジャマの保証人欄に何も書けない人だっているのだ。

甥っ子がケチャップを欲しがると、私たちが蚊取り線香はあるか聞くと、
独りだから色々切れちゃって」

シンプルに「切れてます」  じゃイカンのだろうか。
独りで、を強調するその奥底意を簡単に想像させるのは、いつの間に平気になってしまったのだろうか。
私だけ、血の繫がらない間柄だから冷たい気持ちになってしまわないようにしていても、
又、誰とも他の老人たちとも比べてはいけないと重々分かっているつもりでも、
ちょっとあまりにも情けない。

私に取ってこの姑は恩人に近いくらい。
でも、
まるでミイラのように痩せ細り、何度も何度も「年寄りだから」を連呼されると…
痩せたからなのか、フラフラ歩き、何をするにも「一度立つのがエライ大変」と90代並のお言葉を聞かされ続けると…
どうにもイライラしてしまう自分がいる。


帰宅してから旦那純に、「自らの発する「年寄り」呪文により、確かに完璧な年寄りになってるんじゃないか。」

と、言ってみた。
ところが、
純は、母親があそこまで痩せ細った事にひたすらショックを受けていてそれ以上に脳内が進まないらしい。
あの年寄りビーム、言霊の暗示の繰り返しを直させられるのは実の息子&娘だけだと思うんだけど…と思ったがいや、誰にも人の人生の口出しは出来ないのかもしれない。