*ここにきて……
2009年11月頃から、大腸癌発見から始まる日記を書いてるわけなんですが、ここまで来て、自分の情けないほどの甘え、弱さ、に自分で自分が嫌になってきました。
今手術を終え、術後の苦しみに前向きに耐えてる方がたくさんいます。
もちろん私も、目に見えて自分を襲うものには前向きに耐えました。
が、その後が・・・・・
早期大腸癌がいかに楽なものなのか、色々なブログを読ませて頂けば頂くほど以前より思います。
転移率も低いし抗がん剤治療もない。
後遺症もない。
なのに術後、精神的にここまでになった自分のアホさかげんにガックリです。
・・・・・・・がしかし、私はやはり図々しいのでしょう。
私が悟った(と言うと偉そうですが)たくさんのものの中の一つに、
「重い軽いで比べない」
があります。
本当に自分に起きた事を、自他共に認める病前病後の心の変化を、最後まで書こうと思います。*
友と横浜であったのが11月頭。
その直後に、J が「家飲み」しよう、とやって来た。
実はJが家に来るのは、私が仕事を辞めてから2度目。
最悪の初対面とは裏腹に、私たちはかなり仲良くなっていた。
駅で待ち合わせて、スーパーへ。
もともとデカイJが、さらにデカク見えた。
「痩せました・・・??」
「うん、ちょっと・・・」
スーパーでも、買出しの合間に、
「ミラさん、足・・・」
つい最近コンビニの扉に映った自分の足を見て、いわゆる拒食症と言われる方の足のようだと思ったばかり。
でも、そう言われてもあまり気にならない。
家のマンションに着き、階段を登るが、ほんの少しでもヒールがある靴だと手すりをつかまないと登れない。
そんな事を、面白そうに言い続ける私、もうすでにJは引いていたんだと思う。
昼過ぎ、食べてきたと言うJは軽くビールを飲み始めた。
私の酒は、スパークリングワインだった。
私はいつものように、カリカリ梅を食べだした、すると…
口の中に違和感を感じ、鏡を見たら前歯が欠けていた。
「ちょっと~~~歯が欠けた!!」
「・・・・・・・」
「平気かな、このままでも…」
「・・・・・」
少し仕事時代の話などしたと思う。
約8ヶ月前の同じく昼間、ここに来たJは、旦那が帰宅してもまだ楽しく飲み、喋り続け、その後終電まで旦那と3人でカラオケまで行った。
しかし今回は話も弾まず、なんと2時間ちょっとくらいで帰ってしまった。
私は別段気にしなかった。
気にならない、気づかなかった、見えなかったというか…Jがどう思ったかを。
しかし待てど暮らせどトンネルから出られないのはわかっていて、母に電話して泣いた。
「もう体重が43キロになった」
人工肛門の時は41キロだったが、それより異様な感じはしてた。
「一度こちらにいらっしゃい!!」
何故か行く気がしなかった。
「・・・12月に病院だから、それまで待ってみる」
11月中旬、飲んで帰ってきた旦那が、珍しく駅から電話してきて、これからカラオケに行かないか?と誘った。
(ああ、思い出した。旦那は毎晩飲んで帰って来ていた。まっすぐ帰りたくなかったんだろう)
私はガリガリの体に急いで服を着せ、出かけた。
旦那と出かけるのは、梅雨明けの日公園に行った以来だった。
この日が私の少しずつの変化への、小さな小さなきっかけだった。

