ハイテンションのまま退院した私。
旦那が1ヶ月半以上一人暮らしだったと、退院してから気づいた。
バリバリの共働きだったし、旦那は家事が得意。
でもそれにしたって異常だ。
良く言えば、それだけ余裕がなかった。
悪く言えば、自分の事しか考えてなかった。
退院直後の自宅での私は、ほとんど記憶がなく、ただ久しぶりに、家にあった¥300円台(
)の赤ワインを飲んで、天国の味だ、と思ったのは覚えてる。
ハイテンションのまま、退院から5、6日後、仕事場に出かけた。
人工肛門に付いたストーマはパンツやスカートのウエストの下に隠れ、犬並みの旦那の鼻を持っても、臭わない、ということを確認済み。
出勤した私を店長はとても喜んでくれた。
その日は店長と二人。
トイレが近いかもしれない(袋の中身をマメに出さなきゃいけない)、と言う私に、そんなこと、何にも気にしなくていい、路面店なんだし、ヒマな店だし、と言ってくれた。
(店長にはお見舞いに来てくれた際に話してあった)
立ち仕事が何も苦にならない。
食欲もある。
ストーマも何にも妨げにならない!
働ける事が、嬉しかった。
一日が短いくらいだった。
何日も休んじゃって、店長に迷惑をかけた。
出来るだけ楽してもらいたくてさっそくレザーコートを売り、店長もさらに喜んだ。
次の日、、、、様子が変わった。
遅番で出勤すると、知らない女に、
「いらっしゃいませ!!」
と言われた。
「あ、マネキンの、Jさん。2週間前から来てるの」
(入院前も、入れ替わり立ち代わりマネキンさんが週4のペースで来てた)
その人は、いらっしゃいませ、と言った事をなんも悪びれず、
「どうぞよろしく」
と言って笑った。
お客さんのいない時は、ずっと二人はカウンターに並んで、タメ語で喋っている。
お客がいなくたって路面店なんだから、外から丸見え。
店員がくっちゃべる店に誰が入りたいだろうか。
う~ん…
こんな店じゃ、なかったような…多分…
Jは、私もそうだったが、凄いキツイ性格のように感じた。
「明日もJさん来たいって言うから、ミラさん、無理しないで休んでいいよ?」
「…でも、、日給稼ぎたいし…」(入社半年は日給制だった)
「あ、そうだよねゴメンなさい、じゃあよろしく」
なんだろう、、、、
なんか、店長との会話もうまくいかない…
私は一瞬、ストーマの臭いだろうか、などと思った。
でも、臭わないはずだし…
店長はその人生で、一度たりとも人を傷つけたことはないだろう、という人。
店長・私(サブ)、+マネキンという人員体制は変わっていない。
もちろん、私の一月の最低出勤日数も保証されたまま。
でも何かが間違えなく、違う…
1ヶ月と20日くらい前、私たち+マネキンはうまく行っていた。
どっちかというと男っぽい私が、女の子ちゃんの店長を引っ張る感じ。
(だいたいタメ語で話すマネキンなんて、初めてだ)
その次の日を持って、顔出す程度だった私の年末(だった)の出勤は終わりだった。
(1週間は、やすまないと…)
その日も自分の違和感は、前日と同じだった。
何か大きな、モヤモヤとしたモノを胸に抱えて、店を後にした…
きっと、年が明けて何日かしたら元に戻るだろう…
自分に言い聞かせた。
*今更ですが、相変わらず長くてスミマセン・
読んで頂いてありがとうございます!
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