このお話は、2009年9月のお話
我が家は、日本にいつかは帰る。
と思っていたので、子供達を
日本語補習校に通わせていました。
上娘が5年生、ちび娘が3年生
の時のことです。
補習校クラス懇談会(担任と親)
ちび娘 3年生
担任の先生から
授業中にドイツ語が多いです。
授業中にうるさいとストライクを上げます
3つもらうとバッターアウト
バッターアウトになると親が呼び出されます。
まだ、3年生だからなのか?
これをおそれている子供たち
漢字の練習について
「とめ、はね、はらい」を2学期からは
厳しくします。
子供たちの後々のことを考えて
「鬼になります」と先生
子供たちにも鬼になる宣言をしたそうです。
「先生もう、鬼だよ。先生、ツノないよ。」
と子供たちに指摘をうけたとか
この先生、子供たちの心を捉え、
授業が楽しくなるよう、工夫して
くれています
先生のおかげなのか?
クラスは、まとまってきたといいます。
まとまった分うるさくなったとも
先生からの嬉しい言葉
毎週、子供達に会えるのが楽しみ
で仕方ありません
ちび娘は、今もこのクラスメートと
繋がっています。もちろん、先生とも
彼女は、一生の宝物を得たのです
上娘 5年生
先生が、最初に発した言葉は、
「こまっています」
授業中ドイツ語が飛び交い、
注意していると授業がすすみません。
先生、この言葉を繰り返します。
「先生お手上げ状態」
11歳の19人に手をやいているようです。
高学年になるに連れ、
ドイツ語が日本語より強くなってしまう。
「みんちゃんの家は日本人家族だから
日本語だいじょうぶでしょう?」
とよく言われますが、そんなことない
普段、ドイツの学校にいって、
ドイツ人の友達の中にいたら
ドイツ語中心になってしまいます
家族の会話なんて、語彙が少ないです
例えば
ちび娘が突然、補習校にいく車の中で
「おやじってなに?」
と聞いてきます。
日本に住んでいる小3の子供なら
おやじは、簡単に理解するでしょう。
夫が
「お父さんのこと、お母さんは、おふくろ」
というと夫と私に向かって
「おやじ。。。ふくろう。。」
といってきた
「女の子は、普通使わないかな」
とアドバイス。
男の子を持つお母さんは、
私の話す日本語を子供が覚えるから
どうしても、女性的な日本語に
なりがちなんです
(お父さんは、ドイツ人)
話は戻り
11歳の5年生19人、思春期も加わって、
先生のいうことを聞かない
「先生の授業がつまらないのでは?」
と直球で質問した親御さんがいました
その親御さんは、こう続けます。
先生は、授業内容を毎週考えてこられる
ただ、クラスにあった授業方法ってものも
あると思うんです。
ましてや日本に住む日本人と同じように
と思っても完全に無理な話です。
それに週1の授業なんですから
先生ばかり攻めても何の解決にもなりません。
解決方法を親、子供、先生で決めることに
なりました。
帰りの車内で上娘に懇談会での出来事を
簡単に話しました。
「どう思う?」
と聞くと
「授業はつまらないよ。」
というんです。
「4年生の時は、こんなに先生に
ドイツ語を話していますって
言われたことなかったのにどうして?」
と聞くと
「みんな授業がつまらないから、
わざとドイツ語を話しているんだよ」
というのです。
「去年の先生と何がちがうの?」
と聞くと
去年の先生は、
日本語でわからないことは、
ドイツ語で聞いてください。
先生が日本語で教えます。
と言うスタイル
授業も先生が手作りした教材を使って
わかりやすく説明。
それがとっても楽しかったそうです
他の家庭の話を聞くと
「うちの子もつまらないから学校をやめたい」
このままでは、
先生を追い詰めることにならないだろうか?一番大事なこと
学年があがるにつれて授業内容が難しくなり、
時間をかけないと理解できません。
勉強はたいへんだけど、
週1回しか会えない友達に会えるから
やめずに来ている子の割合のほうが
5年生にもなれば多いのです。
私には、先生が毎週たのしく補習校に
来ているように見てないのが残念です。
「ドイツ語はだめ」と先生に言われたら
子供達も反抗したくなるのでしょう。
上娘は、表立っては、「話していません」
っていう顔をしている子だけど、
実は裏ではドイツ語使っているのです
「どうして使うの?」
って聞いたら
「友達と日本語だと何をどう話していいか
わからないけど、ドイツ語ならいつもどおりに
話せばみんなといろいろ話せるから」
というんです。
どの家庭で、毎週、宿題を喧嘩しながら
やらせているのだから、せめて補習校の
授業くらい楽しいものにしてあげて
ほしいと思います。
親にはできないけど、先生にできること
はたくさんあると思っています
最後に今だから
2人とも中3まで補習校に通いました。
ちび娘は、彼女に会う友達を見つけ
今でも連絡を取り合う友達や先生が
います。
上娘は、日本人だからもっとできる
という先生からのプレッシャーに
押し潰れさそうになりました。
だから、日本語から少し遠ざかって
いました。
上娘は、補習校の友達と付き合いが
まったくありません。
私は、先輩ママさんに
いつかは、日本語のよさがわかる
時がくるよ。大丈夫だよ。長い目で
と励まされていました。
最近、上娘の周りにやたら親日家が多く
日本に行きたい人が増えています。
日本語を話せていいね
と言われることも多く、それが
すこし自信になっているようです。
ここまでくるのに時間がかかりました
補習校に行こうが行かまいが
本人の興味とやる気が一番
楽しく日本語を学べるのが一番
周りのサポートがあれば尚よし
だと今は思っています。
訪問ありがとうございます