24日-25日。

富士山に登ってきた。


いつの間にか心を奪われた山の自然。

そして、いつからか行きたくなった日本一の山。



そこは壮大で

言葉にならないほど美しい景色で溢れていて

目に飛び込んでくる色は限りなく複雑で

身体を包む風はひんやりと心地よく

照りつける光は肌に痛く刺さり

太陽の力強さをまざまざと感じた


雲に包まれる空

目の前を通り過ぎる雲の流れ

手の触れる そんなすぐ近くに

いつもは手に届かない雲がある感動


切れ間から現れる太陽

その光の眩しさ

その光を肌で感じる痛み

陽の傾きとともに現れた富士の影

大きくて荘厳で

だけれども繊細な姿


夕焼けに染まってゆく空

一瞬で変化してゆく天の色

隠れていた星が見えた瞬間

沈みゆく太陽

闇に浮かぶ森のような雲海



あれから4年

あの雨の日 私はひとりの

大切な人を手の届かないところへ見送り

さよならを言った

その4年後

私は日本で一番天に近い場所へ向かい

夜明けを迎えた


凍える夜 ひたすら上を目指して歩き

闇の先にオレンジが射し

徐々に染まる天の色を目に焼き付けながら

頂上へ辿り着く


雲海の先に浮かぶ光

一刻と輝きを増す太陽は

わたしたちを茜に染めて

冷たく凍えていたはずの身体に

温かさを運ぶ


疲れは山に消え

寒さは光に溶けて

私はただ 写真に収め

私はひたすら 目に焼き付けた


言葉なんてなにもいらなかった

そこにはただ 自然があった

私たちが生まれた自然に溢れていた


私が居たい場所だと思った

今までと違う感覚が アタシの目に宿って

映る世界は 景色を変えた


今まで聞いたことのない音が

アタシの耳に届いて

輝く音色に姿を変えた


それまで遠かった香りは

やがてアタシの身体を包み込み

アタシを別の世界に誘(いざな)った


昨日までのアタシは

今日のアタシとは別人で

今日のアタシは

明日のアタシへと進化する


遠くで そして近くで

存在していたはずの世界が

アタシにも感じられるようになる



ねぇ?

アタシはもっと羽ばたきたいのだと思う

この新しい世界が

どこまで続いているのかを知りたくて

この神秘的な世界を

もっと深く感じてみたくて


だから近いうちに

アタシはここから姿を消して

惹かれてやまないあの場所へと

一歩ずつ歩き始める

とんでもなく落ち込んで
そこから抜け出すことが
容易なことではないと思えても
ほんの小さな勇気で
負のスパイラルから抜け出せる

嫌なことこそ
最初に手にかけて終わらせる努力をすれば
なぜか事はプラスに働く


神様は見てくれているんだ


避けたくなるような現実にこそ
手を差し出す勇気
一歩踏み込む勇気

それが
笑顔へと続く道なんだ