今週水曜日、「UNITED 93
」(クリックすると音声付予告が流れます)を観て来ました。
これは、前から観たい、と思っていたのですが、なかなか観に行くことが出来なかった作品。
しかし、この作品が封切られた後、あのロンドンのテロ未遂事件が起こりました。
その時に、いつも観ている番組のコメンテイターである大谷昭宏氏が「この時期にこそ見て欲しい映画」と発言。
それでやはり観に行かなくては、という思いが強くなり、予定の調整ができた今週やっと観に行くことが出来ました。
同じく9.11のあの日を地上の救急隊員の目線から描いた「ワールド・トレード・センター 」の予告編が流れた時に、9.11後のNYにて苦悩する救急隊員たちを描いたドラマ「レスキュー・ミー 」とかぶり、あの日、そして、その後の世界がつながって不覚にも涙してしまい、自分でも驚きましたが、その後本編の上映がスタート。
そこでまた違う驚きを発見。
この映画、あの「ノッティングヒルの恋人」、「ラヴ・アクチュアリー」、「ブリジット・ジョーンズの日記」で知られ、私の好きな製作会社である、WORKING TITLEの作品だったのです。
WORKING TITLEでは今までこのような作品を見たことがなかったのですが、そのクレジットを見たとき、俄然、関心が高まりました。
そして、いよいよ本編。
あの日、1機だけ目的地に辿り着かなかった理由。
その全てが、UNITED 93の乗客乗員、地上でUNITED 93に携わった管制センター及び軍の人々を通じて、あの日その瞬間に携わった人たちの衝撃と共に、丁寧にその中に収められていました。
何故「描かれていた」ではなく、「収められていた」なのか?
それは、この作品があの日のUNITED 93の乗客乗員が、自分たちはもう助からないかもしれない、しかし、そんな自分たちに出来ることは何なのか?
それは、このUNITED 93だけはテロを阻止し、自分たちの国であるアメリカを守ること。
そう決心した乗客乗員が団結し、テロリストに立ち向かう様子を、可能な限り忠実に記録している、そう感じたからです。
映画を観ている間、私は、激しく上下左右する飛行機にいた乗客の1人になったかように、最後の最後まで希望を捨てずに画面の外から戦っていました。
そして、墜落の瞬間、ふっと見える暗闇。
その瞬間に味わった奇妙な喪失感。
まるで自分もそこに堕ちたような感覚に襲われました。
そして、その後、辺りを見回してみると、エンディングロールの最後までほとんど席を立つ人はいませんでした。
さらに、エンディングロールが終わった後も、いつも聞こえる映画館を出る人々の話し声が、この映画では聞かれませんでした。
そんな映画館は、私の中ではほとんど経験がありませんでした。
他の観客も私と同じように画面の外から乗客になって一緒に戦っていたのかもしれません。
その後、家に帰って来て、パンフレットを読んで、そんな衝撃を与えた理由の1つが分かりました。
この作品の製作には、遺族とあの日その瞬間にその場を経験した人たちが深く関わっているのです。
乗客乗務員を演じるキャストとその遺族が連絡を取り合う等して、その乗客乗務員を一人一人フィルムに残そうとし、あの日その瞬間を経験した人々は、自分たちが自ら出演してあの日の記憶を作品に止めました。
だから、無名の俳優をキャスティングし、「As Himself」がエンディングロールに並んだことで、その記録を鮮明なものとなり、真実の持つ力によって、あのような衝撃を受けたのでした。
あの日のUNITED 93がどのように戦ったかを後世に伝えるために記録する、それがこの映画の目的であり、結果、その目的を十分くらい果たしたのが、この映画だと思います。
「テロリストに屈しない」
これは、あの日以降のアメリカの信念になりました。
それをあの日あの瞬間に実行に移していたのは、まさしくUNITED 93の乗客乗務員の方々だったのです。
9.11のあの日、私は帰宅してつけた自分の部屋のテレビで、その事実を知りました。
晴れ渡った青空に、穴の空いたワールド・トレード・センター。
最初は映画が流れているのだと思いました。
しかし、流れてくる音声は、それが現実の世界で、たった今、NYで起こっている出来事だと伝えていました。
信じられませんでした。
しかし、それを現実だと受け入れたとき、強い悲壮感が私を襲いました。
とても強い悲壮感が。。。
その後も、ニュースは、1台、さらにもう1台、そして、ワシントンでも1台、次々と建物を直撃したことを伝えていましたが、その中で1台は建物に直撃することなく墜落したことも伝えました。
どうしてこの1台だけが?、そう疑問に思ったことを今でも覚えています。
それがこのUNITED 93であったこと、そして、その中で何が起こっていたか?、それを知ったのは、ずっと後のことでした。
そして、正確に知り得ることができたのは、この作品だと思います。
9.11以降、次の標的は日本ではないか、という噂を何度も耳にし、その度、恐怖感を覚えていましたが、この作品を見て、テロに対して恐怖という言葉では表現できない思いも抱きました。
しかしながら、それと同時に、最後の最後まで精一杯生きようとした人々の強さの方が、心の深いところに響きました。
自分にそんな強さはあるだろうか?
精一杯生きられるだろうか?
とても考えさせられる作品でした。
皆様はいかがですか?
これは、前から観たい、と思っていたのですが、なかなか観に行くことが出来なかった作品。
しかし、この作品が封切られた後、あのロンドンのテロ未遂事件が起こりました。
その時に、いつも観ている番組のコメンテイターである大谷昭宏氏が「この時期にこそ見て欲しい映画」と発言。
それでやはり観に行かなくては、という思いが強くなり、予定の調整ができた今週やっと観に行くことが出来ました。
同じく9.11のあの日を地上の救急隊員の目線から描いた「ワールド・トレード・センター 」の予告編が流れた時に、9.11後のNYにて苦悩する救急隊員たちを描いたドラマ「レスキュー・ミー 」とかぶり、あの日、そして、その後の世界がつながって不覚にも涙してしまい、自分でも驚きましたが、その後本編の上映がスタート。
そこでまた違う驚きを発見。
この映画、あの「ノッティングヒルの恋人」、「ラヴ・アクチュアリー」、「ブリジット・ジョーンズの日記」で知られ、私の好きな製作会社である、WORKING TITLEの作品だったのです。
WORKING TITLEでは今までこのような作品を見たことがなかったのですが、そのクレジットを見たとき、俄然、関心が高まりました。
そして、いよいよ本編。
あの日、1機だけ目的地に辿り着かなかった理由。
その全てが、UNITED 93の乗客乗員、地上でUNITED 93に携わった管制センター及び軍の人々を通じて、あの日その瞬間に携わった人たちの衝撃と共に、丁寧にその中に収められていました。
何故「描かれていた」ではなく、「収められていた」なのか?
それは、この作品があの日のUNITED 93の乗客乗員が、自分たちはもう助からないかもしれない、しかし、そんな自分たちに出来ることは何なのか?
それは、このUNITED 93だけはテロを阻止し、自分たちの国であるアメリカを守ること。
そう決心した乗客乗員が団結し、テロリストに立ち向かう様子を、可能な限り忠実に記録している、そう感じたからです。
映画を観ている間、私は、激しく上下左右する飛行機にいた乗客の1人になったかように、最後の最後まで希望を捨てずに画面の外から戦っていました。
そして、墜落の瞬間、ふっと見える暗闇。
その瞬間に味わった奇妙な喪失感。
まるで自分もそこに堕ちたような感覚に襲われました。
そして、その後、辺りを見回してみると、エンディングロールの最後までほとんど席を立つ人はいませんでした。
さらに、エンディングロールが終わった後も、いつも聞こえる映画館を出る人々の話し声が、この映画では聞かれませんでした。
そんな映画館は、私の中ではほとんど経験がありませんでした。
他の観客も私と同じように画面の外から乗客になって一緒に戦っていたのかもしれません。
その後、家に帰って来て、パンフレットを読んで、そんな衝撃を与えた理由の1つが分かりました。
この作品の製作には、遺族とあの日その瞬間にその場を経験した人たちが深く関わっているのです。
乗客乗務員を演じるキャストとその遺族が連絡を取り合う等して、その乗客乗務員を一人一人フィルムに残そうとし、あの日その瞬間を経験した人々は、自分たちが自ら出演してあの日の記憶を作品に止めました。
だから、無名の俳優をキャスティングし、「As Himself」がエンディングロールに並んだことで、その記録を鮮明なものとなり、真実の持つ力によって、あのような衝撃を受けたのでした。
あの日のUNITED 93がどのように戦ったかを後世に伝えるために記録する、それがこの映画の目的であり、結果、その目的を十分くらい果たしたのが、この映画だと思います。
「テロリストに屈しない」
これは、あの日以降のアメリカの信念になりました。
それをあの日あの瞬間に実行に移していたのは、まさしくUNITED 93の乗客乗務員の方々だったのです。
9.11のあの日、私は帰宅してつけた自分の部屋のテレビで、その事実を知りました。
晴れ渡った青空に、穴の空いたワールド・トレード・センター。
最初は映画が流れているのだと思いました。
しかし、流れてくる音声は、それが現実の世界で、たった今、NYで起こっている出来事だと伝えていました。
信じられませんでした。
しかし、それを現実だと受け入れたとき、強い悲壮感が私を襲いました。
とても強い悲壮感が。。。
その後も、ニュースは、1台、さらにもう1台、そして、ワシントンでも1台、次々と建物を直撃したことを伝えていましたが、その中で1台は建物に直撃することなく墜落したことも伝えました。
どうしてこの1台だけが?、そう疑問に思ったことを今でも覚えています。
それがこのUNITED 93であったこと、そして、その中で何が起こっていたか?、それを知ったのは、ずっと後のことでした。
そして、正確に知り得ることができたのは、この作品だと思います。
9.11以降、次の標的は日本ではないか、という噂を何度も耳にし、その度、恐怖感を覚えていましたが、この作品を見て、テロに対して恐怖という言葉では表現できない思いも抱きました。
しかしながら、それと同時に、最後の最後まで精一杯生きようとした人々の強さの方が、心の深いところに響きました。
自分にそんな強さはあるだろうか?
精一杯生きられるだろうか?
とても考えさせられる作品でした。
皆様はいかがですか?