「ナルニア国ものがたり」って、皆さんご存知でしょうか?
C.S.ルイスというイギリスの有名なファンタジー作家の作品です。
内容は、少年少女がタンスの奥に見つけたものは、ナルニア国という別世界だった。。。というファンタジー冒険ものです。
本シリーズは、ハリー・ポッターシリーズと同じく、全7巻で成り立っています。

この物語と私との出会いは、遡ること20年近く。
恒例の昼休みの朗読会で、小学校の先生が、第1巻「ライオンと魔女」を読んでくれた時でした。
私は、当時からいわゆる別世界があったらいいなと常々夢見ていている子でした。
そんな私がこの物語に夢中にならないはずはありません。

その日から、毎日図書室に通い、全7巻をあっという間に読み終えたのを覚えています。

私が初めて「大人買い」をしたのも、この全7巻です。
それも、ハードカバー。
今はカラー版も出ていてちょっと悔しいですが、当時と同じモノクロのものを手に入れることが出来、心の故郷をいつでも手に取ることが可能になって感激したのを覚えています。
(もう1つ大人買いした思い出の本シリーズは、アーノルド・ノーベルのかえるとがまくんのお話「ふたりはいっしょ」等のシリーズです。これも朗読会がきっかけでした。)

C・S・ルイス
単行本版 ナルニア国ものがたり 全7巻セット

当時は、この物語にインスパイアされた「まぼろしの海底国」という童話まで書きました。
これは、ナルニア国物語の主人公ピーターやルーシーが、日本に旅行に来た時に日本の海の底にある海底国へ冒険するというものです。
日本の海底には、鎌倉の海には源氏、壇ノ浦には平家がいて、源頼朝と義経や平家の面々が仲良く暮らしている国々があるという設定でした。
今考えてみれば、設定も甚だどうかと思うし、完全に著作権違反だと思うのですが、その物語が小学生が書いた割にはあまりに舞台が壮大だったため、たった25枚の短編であったにも関わらず、75枚書いた子と同じ準大賞にクラスで選ばれた記憶があります(そして、その頃、本気で童話作家になろうと修行していました<笑>)。

考えてみれば、この「ナルニア国物語」こそ、私のファンタジー好きの原点であり、ミヒャル・エンデの「はてしない物語」、「ハリー・ポッター」シリーズへの道へと自然に導いた作品だと思っています。

そんなナルニア国ものがたりですが、昨年、とうとうディズニーにて映画化されることが決定しました。
このニュースは、私にとっては非常に驚くべき嬉しいニュースでした。
監督は「シュレック」のアンドリュー・アダムソン、特殊効果は「ロード・オブ・ザ・リング」のリチャード・テイラーとWETAデジタルが手掛けます。
現時点で3シリーズまで製作が決定しているようです。

全英公開日は12月9日。
現在公開中の「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」に対する唯一の競争作品である、とあのTimes紙 でも報じられています。

新旧ファンタジー作品のどちらが勝つのか、興味深いところですが、「ネバーエンディングストーリー」(はてしない物語)のように結末を変えてしまって、原作の雰囲気を壊すような内容にしてしまうことがないことを願っています。
(ちなみに、「ネバーエンディングストーリー」の作者ミヒャル・エンデは、映画の結末に猛抗議しましたが、受け入れてもらえませんでした。。。作品のファンとしても悲しい話です。)

日本公開は、06年3月予定。
「ウォレスとグルミット:野菜畑で大ピンチ!」と同じ時期になりそうなのが、グルミットファンとしては気がかりですが、思い出の作品の映画化です。
絶対に公開されたらすぐに映画館に駆けつけるつもりです。

「ナルニア国ものがたり」は本当の私に戻してくれる数少ない大切な作品です。
また、これを機会にまた原作を読み直してみようと思います。

公式サイト:http://www.disney.co.jp/movies/narnia/