東京都西東京市のひばりヶ丘にある「みむら矯正歯科」の院長の三村です。

最近、公益法人日本臨床矯正歯科医会では、矯正歯科のトレーニングを受けていない歯科医による「不適切な矯正治療」による被害が続出していると国民に訴えています。
新聞やTV報道で目にされた方も多いと思います。

検査資料を採り、分析をして治療方針をきちんと説明することは一丁目一番地のはずですが、この程度のことをせずに治療を開始されている方が実はかなり多いと感じています。

先日、みむら矯正歯科にも、「このままだと歯が入りきらないからアゴを拡げましょう!」と言われて、8年間拡大床を使用してきた17歳の女の子が受診されました。
拡大床は歯が側方に傾斜するだけなのですが、歯科医師の言葉を信じて治療を受けている患者さんは多いように思います。
拝見すると無理な拡大をされた結果、臼歯は著しく横に倒れ、上下の歯は一番奥しか当たらず、ほとんどの歯が全く咬合していませんでした叫び
何より、この方は下あごが後退した「骨格性の上顎前突」で、既に成長期を過ぎていますガーン
そのため骨格の問題を治せる時期を過ぎ、上顎前突は上だけ小臼歯を抜歯して前歯を大きく後退させてカムフラージュするか、外科手術を併用するかしか方法はありません。

キチンと上下顎の位置関係を評価するための頭部X線規格写真や歯やアゴの全体像のX線写真、さらには歯の大きさとあごの大きさを評価するための模型などの資料を採り、それに基づく治療方針を立ててもらった上で、治療費や治療期間、さらには通院できなくなったときにはどうするかなどの詳細な説明を受け、それから初めて矯正治療を開始することがどれだけ大切かを理解していただきたいと思います。

もし、矯正治療を薦められ、これから治療を開始しようとしておられる場合に、
1)その先生が矯正歯科の専門のトレーニングを受けているか?
2)頭部X線写真(頭のガイコツのX線写真)を撮影してその説明があったか?
3)治療方針に関して納得できる説明があったか?
の一つでもかけていた場合には、「○○矯正歯科」というように単科で標榜がされており、日本矯正歯科学会の専門医資格(認定医より専門医)を取得している医院を受診されることをお勧めしますニコニコ