東京都西東京市のひばりヶ丘にある「みむら矯正歯科」の院長 三村です。

今朝、非常に残念なニュースがメールでアメリカの何人かから入ってきました。
AJODO(アメリカ矯正歯科学会誌)の編集長(editor-in-chief)のKokich先生が心臓疾患のため水曜日に、急逝されたとのこと。
今年の5月のフィラデルフィアでの学会では精力的に講演をされ、また雑誌の編集会議でお会いした際にも一人で2時間ずっと立ったまま話し続けて会議をリードしており、お元気でした。
CDABO(アメリカ矯正歯科専門医会)の年次会議では私と共に壇上に乗り、横でずっと話しながら食事を取りました。

AJODOは彼が編集長になってから、Case of Month(今月の症例)というタイトルでその月に発刊される雑誌の中の症例を一つ取り上げ、AAO(アメリカ矯正歯科学会)のHP上で彼がビデオに登場してその症例のトピックを話したり、雑誌でテーマを決めて特集号を組んだりと雑誌のあり方を大きく変えてきました。
また、歯科の世界ではインパクトファクターの高い雑誌であるAJODOの編集長を務めるほどですし、採択率が30%を切るほど多くの論文が投稿される雑誌のすべての投稿論文に目を通していますので、情報量と知識は誰にも負けていなませんでした。
AAOの年次大会の講演では会場を満席にするほど演者としても皆が注目していましたし、雑誌で彼が設けた”Point and Counterpoint”というコーナーで、彼がcounterpointから現在注目されているトピックの影の部分に切り込んだ記事などは見事なものでした。
流行を追うことなく、一つの事象の陰の部分も見逃さない科学者としての目を持った偉大な臨床家でした。
残念でなりません。
AAOのメンバーの全員が同じ思いでしょうし、今後のAAOの行方にも影響があることは間違いないでしょう。

安らかにお眠りください。
合掌


$みむりんのブログ

この写真は今年の5月のAJODOの編集会議での様子です。