東京都西東京市のひばりヶ丘にある「みむら矯正歯科」の院長 三村です。
今回は「矯正歯科専門医」について書いてみたいと思います。
「矯正歯科専門医」という言葉は、矯正歯科のみを行う歯科医師という意味と厚生労働省や日本歯科医師会のグランドデザインに則り、日本矯正歯科学会等の学会が力量を保証するために認定する「専門医制度」の審査に合格した「矯正歯科専門医」の二つの意味が混同して使われています。
矯正歯科だけを行う開業医の集まりである「日本臨床矯正歯科医会」では、誤解を避けるためにわざわざ「矯正歯科単科専従開業医」という表現を使用しています。
今回は、矯正歯科のみを行うという単科専従の「矯正専門医」について書きたいと思います。
(学会の専門医制度については、次の機会に書きたいと思います。)
歯学部の学生は6年間の課程を修了して歯科医師国家試験に合格すると歯科医師になります。その時点で歯科医師免許を手にしますので、抜歯であろうが矯正歯科治療であろうが何を患者さんに行っても違法ではありません。
しかし、矯正歯科医はアゴに埋まっている歯を2年かけて動かし、その後の経過を追わなくてはなりませんし、成長期のアゴの成長のコントロールも行うことなどから最低でも大学卒業後5年間は大学病院や矯正専門の診療所で経験を積むことが必要とされています。
私が東京医科歯科大学で師事した三浦不二夫先生は「矯正10年」と、矯正専門医になるためは10年の研鑽が必要であることを、その短い言葉で端的に表現しておられました。
矯正歯科専門医は、むし歯の治療や入れ歯の治療はしていません。抜歯や虫歯の治療などの治療は、他の歯科医師にお願いをし、アゴの手術を必要とする治療は他の病院の口腔外科医や形成外科医と連携をして治療をしています。
現在、歯科医院(6万8千件超)で矯正歯科を標榜している医院は2万件を超えています。
矯正歯科を専門とする日本で最大の学会である日本矯正歯科学会の学会員数が6000人で、その中の学会認定医が2500名です。
(認定医についても次回書きます。学会専門医はさらにその1割程度です。)
つまり、町で見かける看板に書いてある「歯科・小児歯科・矯正歯科・口腔外科」というような看板を上げている歯科医院の先生は必ずしも矯正歯科を勉強したわけではないのです。
語弊はあるでしょうが、「中華・洋食・喫茶」と看板に書いてある店の中華料理と、「○○楼」のような中華街にあるような店の中華料理はどちらが本格的なものを出すと思いますか?
中には「うちは●×大学の○○先生が月に1回治療に来てくれるから」という診療所もあるでしょう。
しかし、矯正歯科治療は最初の治療方針を立てる際に頭部X線規格写真(通称セファロといいます)を撮影することが必須です。
上下のアゴの骨の位置関係や前歯の傾斜を測らずに治療の立案は不可能と言っても良いと思います。
矯正歯科のトレーニングを受けた先生であれば、必ず所有しているX線装置です。
もしあなたが多くの標榜科目で治療をしようとしている場合には「先生のところではセファロは撮りますか?」とお尋ねになると良いと思います。

今回は「矯正歯科専門医」について書いてみたいと思います。
「矯正歯科専門医」という言葉は、矯正歯科のみを行う歯科医師という意味と厚生労働省や日本歯科医師会のグランドデザインに則り、日本矯正歯科学会等の学会が力量を保証するために認定する「専門医制度」の審査に合格した「矯正歯科専門医」の二つの意味が混同して使われています。
矯正歯科だけを行う開業医の集まりである「日本臨床矯正歯科医会」では、誤解を避けるためにわざわざ「矯正歯科単科専従開業医」という表現を使用しています。
今回は、矯正歯科のみを行うという単科専従の「矯正専門医」について書きたいと思います。
(学会の専門医制度については、次の機会に書きたいと思います。)
歯学部の学生は6年間の課程を修了して歯科医師国家試験に合格すると歯科医師になります。その時点で歯科医師免許を手にしますので、抜歯であろうが矯正歯科治療であろうが何を患者さんに行っても違法ではありません。
しかし、矯正歯科医はアゴに埋まっている歯を2年かけて動かし、その後の経過を追わなくてはなりませんし、成長期のアゴの成長のコントロールも行うことなどから最低でも大学卒業後5年間は大学病院や矯正専門の診療所で経験を積むことが必要とされています。
私が東京医科歯科大学で師事した三浦不二夫先生は「矯正10年」と、矯正専門医になるためは10年の研鑽が必要であることを、その短い言葉で端的に表現しておられました。
矯正歯科専門医は、むし歯の治療や入れ歯の治療はしていません。抜歯や虫歯の治療などの治療は、他の歯科医師にお願いをし、アゴの手術を必要とする治療は他の病院の口腔外科医や形成外科医と連携をして治療をしています。
現在、歯科医院(6万8千件超)で矯正歯科を標榜している医院は2万件を超えています。
矯正歯科を専門とする日本で最大の学会である日本矯正歯科学会の学会員数が6000人で、その中の学会認定医が2500名です。
(認定医についても次回書きます。学会専門医はさらにその1割程度です。)
つまり、町で見かける看板に書いてある「歯科・小児歯科・矯正歯科・口腔外科」というような看板を上げている歯科医院の先生は必ずしも矯正歯科を勉強したわけではないのです。
語弊はあるでしょうが、「中華・洋食・喫茶」と看板に書いてある店の中華料理と、「○○楼」のような中華街にあるような店の中華料理はどちらが本格的なものを出すと思いますか?
中には「うちは●×大学の○○先生が月に1回治療に来てくれるから」という診療所もあるでしょう。
しかし、矯正歯科治療は最初の治療方針を立てる際に頭部X線規格写真(通称セファロといいます)を撮影することが必須です。
上下のアゴの骨の位置関係や前歯の傾斜を測らずに治療の立案は不可能と言っても良いと思います。
矯正歯科のトレーニングを受けた先生であれば、必ず所有しているX線装置です。
もしあなたが多くの標榜科目で治療をしようとしている場合には「先生のところではセファロは撮りますか?」とお尋ねになると良いと思います。
