寒さで
いつもより早く目を覚ますο
窓の外に目をやると一面に
白い世界が広がっていたο
夜明け前から
雪が降り出したらしいο
もうじき
梅の花も咲くというのにο
雪は嫌いではないο
いや、むしろ好きだο
冷たく張りつめた空気も
汚れのない白も、音もない
静かな世界もο
「しん」とした
白い雪の中に立つと凜とした
心持ちになれるο
昼ο
教授に勧められた書物を
探しに古書店へο
マントを羽織り、
身体の芯から凍りそうな
寒さの中外へ出るο
一歩一歩雪を踏みしめる、
その感覚がなんとも心地良い
そうだ、あの子…ο
坂道ですれ違った桃色の
着物に桃色のかんざしのο
まるで雪の中にひっそりと
咲いた梅の花のような…ο
殺那、
目が合ったように感じたのは
僕の気のせいだろうかο
明日も
雪が降って欲しいと思うο
そうすればもう一度
あの子に会える気がするから
続く( ^ω^ )