丹羽宇一郎『死ぬほど読書』丹羽宇一郎・著 幻冬舎 | 21世紀のケインジアンのブログ

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私が尊敬する丹羽宇一郎さんの本をおススメします。丹羽さんについては、中国大使在任中の評価は分かれるところですが、それは置いておきます。丹羽さんは伊藤忠商事社長就任後、伊藤忠の3950億円の不良債権を一括処理、約4千億円の赤字を計上。バブルの後遺症である不良債権を築いたのは歴代の社長達だったにも関わらず、責任を取り自身は給与を全額返上。大きな赤字を計上して無配になったことで、社員や株主に対してけじめをつけました。そして、トップの覚悟を示すことで、社内の意識改革をうながしました。その結果、翌年の決算では、伊藤忠商事の史上最高益を計上するに至りました。余談になりますが、給与を全額返上して、奥さんには大変怒られたそうです。

社長就任中には、同社の関連会社であるファミリーマートや吉野家の弁当を自ら購入し昼食を済ませ、出勤には、運転手つきのハイヤーなどを使用せず、電車で通勤されていました。たいていの人は満員電車に乗って、しんどい思いをして会社に通っているのに、それを横目で見ながらハイヤーなどに乗れば、社員感覚からずれてしまうと思われたとのことです。

人は言っていることではなく、行っていることでその人の価値が分かると思っている私が尊敬する人物です。

この本の中で紹介される本も、そこから導かれる教訓も、ビジネスパーソンの血肉になるものばかりで、これはぜひ読んでいただきたい一冊です。

参考になった部分はたくさんありましたが、一つ挙げるなら、下記の部分でしょうか。

私が考える教養の条件は、「自分が知らないということを知ってい

る」ことと、「相手の立場に立ってものごとが考えられる」ことの

2つです

 なお、この本の印税は、伊藤忠兵衛関連の資料館と中国からの私費留学生の奨学金に全額寄付されます。