安倍首相「でんでん」問題について=与良正男 | 21世紀のケインジアンのブログ

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安倍首相が国会で「云々」を「でんでん」と誤読した問題について。麻生総理の誤読問題では、新聞・テレビは連日のように「漢字が読めない首相の資質」を話題にした。それが政権交代の要因にもなったと言われたほどだ。ところが今、トランプ米大統領は大々的に批判するのに、どうして自国のトップである安倍首相に厳しい目を向けないのか、と。先日私もブログで指摘した。それについて、毎日新聞編集委員の与良氏は、誤読を連発した麻生氏と今回は事情が違うかもしれない。でも今は「だからマスコミは政権に対し萎縮している」と見られがちなことを私は再び思い知ったのだ。と述べている。 やはり、マスコミは、安倍首相に対して甘いと私は思う。

 

 

先週の本欄で「国会の中でプラカードを掲げても何も生まれない」と民進党を当てこすった安倍晋三首相の施政方針演説について「そもそも首相の言う議論とは何か」と疑問を呈した。論旨が拡散すると思って触れなかった別の問題を今回は書く。

 まず経過をおさらいしよう。

 演説直後に判明したのは、自民党も野党時代にはプラカードを掲げて抗議していたことだった。で、民進党の蓮舫代表は「我々が批判に明け暮れているという言い方は訂正してほしい」と国会で迫った。

 これに対して首相は「民進党の皆さんだとは一言も言っていない。思い当たる節がなければ、ただ聞いていただければいい」と皮肉を込めてやり返し、演壇で言った。

 「訂正でんでんとの指摘は当たらない」--。

 答弁原稿にあった「云々(うんぬん)」を「でんでん」と読み間違えたようだというのが官邸関係者の話である。ネットで随分話題になったからご存じの方も多いだろう。

 この話を改めて書く気になったのは、「麻生太郎元首相の読み間違いの時と比べて、なぜ新聞・テレビはほとんど報じないのか」と多くの人から聞かれたからだ。

 あの頃、私も含め新聞・テレビは連日のように「漢字が読めない首相の資質」を話題にした。それが政権交代の要因にもなったと言われたほどだ。ところが今、トランプ米大統領は大々的に批判するのに、どうして自国のトップに厳しい目を向けないのか、と。

 誤読を連発した麻生氏と今回は事情が違うかもしれない。でも今は「だからマスコミは政権に対し萎縮している」と見られがちなことを私は再び思い知ったのだ。

 たかが誤読をあげつらうのは「単なる揚げ足取りだ」との批判はかつてもあった。私も漢字の読み間違いを指摘された経験がある。言葉が命の新聞記者として人生が否定されるくらい恥ずかしかった。首相の胸中はいかばかりかと思う。だが、けんか腰で野党の質問に切り返す首相の子どもじみた答弁の中身も含めて、政権トップの一面を知るうえで、これも貴重な情報の一つだろう。

 無論、私は誤読以上に問題だと思うから、不都合な事実に目を向けず批判を排除する首相の姿勢を問い続けるつもりです。(専門編集委員)

 
 


ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170201/dde/012/070/005000c?fm=mnm#csidx6317e17a00d6caabed3cca2de0706d3 http://linkback.contentsfeed.com/images/onebyone.gif?action_id=6317e17a00d6caabed3cca2de0706d3
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