「オバマ氏も広島訪問を」 ケリー米国務長官、実現後押しか | 21世紀のケインジアンのブログ

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ケリー米国務長官が広島平和記念公園と原爆の悲惨さを伝える公園内の原爆資料館及び原爆ドームを訪問した。随分と核兵器の被害に感心がある人だなあと思っていたら、海軍士官としてベトナム戦争に従軍した後、反戦活動に転じた人だと聞いて納得した。
原爆について私は、忘れられないエピソードがある。昭和史探偵を自認する半藤一利さんの「あの戦争と日本人」に出てくるのだが、アメリカが原子爆弾の開発にメドが立ったあたりから、原爆の開発に従事する数百人の科学者の間で、果たしてこれを人間の上に落としていいのだろうかという議論が沸き起こったという。人道主義にあふれた話だ。そして、いよいよ実験に成功するのだが、実験に立ち会った政府高官は全員、この兵器を人間の上に落とすことに反対したそうである。しかし、トルーマン大統領以下、実験を見ていない人たちで原爆の投下をアメリカは決めた。しかし、それでも、開発に従事する数百人の科学者の9割以上は「無警告の原爆投下」には、反対した。
その頃、日本も細々と、原爆の開発に取組んでいた。だから、もし、事前に警告があれば、どれだけの被害が発生するかは予測できたはずだ。もし、アメリカから、事前に原爆の投下を事前に予告されていたとしたら、あの頃の狂気に満ちた大日本帝国は、それで以って、自らポツダム宣言を受諾し、敗戦を決めただろうか。おそらくは。日本の原爆開発に携わる科学者がいくら言っても、日本は降参しなかったと私は思う。何十万人の人が死ぬと分かっていても。日本人は時として「理」を忘れてしまう。
原爆の開発に従事する数百人の科学者の間で、果たしてこれを人間の上に落としていいのだろうかという議論が沸き起こったという。人道主義にあふれた話とは悲しいくらい対照的である。



ケリー米国務長官は11日、第2次世界大戦で広島に原爆を投下した米国の閣僚として初めて広島平和記念公園を訪れた。原爆の悲惨さを伝える公園内の原爆資料館で写真を真剣な表情でみつめ、傍らの岸田文雄外相に何度も質問した。計画にはない原爆ドームの見学も提案。5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)後に広島を訪問するようオバマ大統領に促す考えを明言した。
「はらわたがえぐられるようだった」。ケリー氏は11日の主要7カ国(G7)外相会合後の記者会見で、原爆資料館を訪問した感想をこう語った。原爆の熱線で大やけどを負った子供の写真や、赤ん坊を抱いて走る姿勢のまま焼け死んだ母親の話などが資料館に展示されている。
 ケリー氏は「戦争がいかに人々に惨禍をもたらすかを知るうえで、忘れられない経験となった。あの展示を忘れられる人はいないだろう」と指摘した。ケリー氏の原爆資料館の視察は予定を大幅に上回る50分に及んだ。「世界中の誰もが記念館の力を見て感じるべきだ」と芳名録に記帳した。
 米世論調査では「戦争終結を早め、多くの米国の将兵の命を救った」として原爆投下を正当化する回答が60%近い。ケリー氏の広島訪問に際しても「謝罪すべきではない」と主張した米メディアがあった。
 ケリー氏単独ではなく、G7外相の枠組みを利用した平和公園訪問という体裁をとったのは、こうした世論に配慮した結果だ。原爆資料館の視察は「ケリー氏の神妙な表情を撮影されたくない」として報道陣に公開されなかったが、これも同様の理由だ。
 一方、原爆の悲惨さに衝撃を受けたケリー氏の発言や行動は、原爆投下を正当化する米国の世論の多数派とは必ずしも一致しないとの印象をうかがわせた。
 原爆慰霊碑への献花後、後方の原爆ドームを指でさして「ぜひ見てみたい」と提案し、岸田氏らと足を運んだ。これも原爆投下の正当化論とは一線を画するケリー氏の姿勢と重なる。
 「戦争は最後の最後の選択でないといけないと思った」。ケリー氏は11日の記者会見で、オバマ政権が進める国際協調主義の重要性を訴えた。その原点を確認するためにも「オバマ氏を含めすべての人が広島に来るべきだ」と力説した。
 ケリー氏はオバマ政権を支える重鎮閣僚の一人。海軍士官としてベトナム戦争に従軍した後、反戦活動に転じた。上院議員を経て、2004年米大統領選で民主党候補になった。
 核保有国である英国のハモンド外相はツイッターで「核兵器のない世界、争いが対話で解決される世界をつくるために努力を加速しよう」と原爆資料館で記帳したことを明らかにした。
 エロー仏外相は「広島は象徴的で心動かされる」とツイッターに投稿したほか、シュタインマイヤー独外相は「核兵器のない平和な世界をめざす取り組みを諦めてはいけない」と原爆資料館で記帳した。カナダのディオン外相は「記憶に残り、生産的な広島会合を日本外務省に感謝する」と述べた。イタリアのジェンティローニ外相は慰霊碑の前で子供たちと撮った記念写真をツイッターに投稿した。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM11H7Z_R10C16A4EA1000/?n_cid=NMAIL001
す取り組みを諦めてはいけない」と原爆資料館で記帳した。カナダのディオン外相は「記憶に残り、生産的な広島会合を日本外務省に感謝する」と述べた。イタリアのジェンティローニ外相は慰霊碑の前で子供たちと撮った記念写真をツイッターに投稿した。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM11H7Z_R10C16A4EA1000/?n_cid=NMAIL001