家計調査:消費支出、7月は5.9%減 増税の影響拡大 | 21世紀のケインジアンのブログ

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 7月になれば消費増税の影響はなくなると言って来たマスコミも青くなる数字が出てきた。消費支出の大幅な減少である。

一方で、実質賃金もずっと下げ続けている、賃金が上がらないので、消費者は財布の紐を締めて支出を抑えるという極めて単純な動きとなっているのだ。

消費増税の影響はまだまだ簡単には消えないだろう。

 

 政府が29日に発表した7月の家計調査で、4月の消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減が長引いていることが明らかになった。1世帯(2人以上)当たりの消費支出の増減率は、前年同月比5・9%減(物価変動の影響を除いた実質)と4カ月連続で減少し、下げ幅は6月(3・0%減)よりも拡大した。鉱工業生産指数も回復の勢いが弱く、家庭の節約志向が企業の生産活動にも影響を与えている可能性がある。消費低迷がさらに長引けば、政府による来年10月の消費税率10%への引き上げの判断にも影響を与えそうだ。

 
 4カ月連続の消費支出減少は、東日本大震災の影響があった2011年3~11月の9カ月間連続以来の長さ。消費増税前に駆け込み需要が増えたエアコンや炊飯器などの家電を含む「家具・家事用品」が同14・6%減と大幅に減少したほか、衣料品などの「被服及び履物」も同7・4%減と反動減が続いた。

 
 また、国内や海外のパック旅行費を含む「教養娯楽」が同9・6%減となった。円安の影響で価格上昇の傾向にある海外旅行を控える動きに加え、国内旅行も天候不順の影響で低迷した。外出を控えたことや節約による外食の減少などで「食料」も4・1%減だった。

 
 事前の民間調査機関の予測では、前年同月比平均3・0%減と前月比で横ばいが続くと見られていた。また、7月の増減幅は消費税導入時の1989年は同0・2%減、前回増税時の97年は3・2%増で、今回はこれまでの2回よりも増税による影響が長引いていると言える。

 
 総務省は一時的な天候不順の影響が大きいとして「このところ持ち直している」という基調判断は据え置いた。サラリーマンなど勤労者世帯の実収入は6・2%減の55万5276円で、10カ月連続の減少だった。

 一方、同日発表の7月の鉱工業生産指数速報によると、同指数は前月比0・2%上昇した。2カ月ぶりの上昇だが、上昇幅は小さく、生産の回復も遅れている。【横山三加子】

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 ■解説

 ◇「実収入」の減少響く

 総務省が29日発表した家計調査では、実質消費支出が前年同月比5・9%の減少となり、増税後の消費低迷が長引いていることを印象づけた。政府は7月以降、夏のボーナス支給などで賃金が増えて消費が支えられ、景気回復の軌道に乗るとのシナリオを描いてきたが、頼りの実収入は減少が続いている。

 
 国内総生産(GDP)の約6割は個人消費が占めており、景気回復のカギを握る。消費増には収入の増加が不可欠だが、実収入は2人以上の勤労者世帯で実質6・2%減り、10カ月連続で減少した。

 この日発表された7月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、増税の影響もあり3・3%上昇。消費増税以降の物価上昇に賃金の増加が追いつかず、消費者の財布の紐が緩んでいない現状を浮き彫りにしている。

 7月は台風などの天候不順で消費が落ち込んだ面もあるが、8月も広島県などで集中豪雨が発生するなど全国的に天気のぐずついた日が多く、消費への影響は避けられない見通し。政府は今後、さらに難しい経済政策運営を迫られそうだ。【竹地広憲】

http://mainichi.jp/shimen/news/20140829dde001020079000c.html

毎日新聞 20140829日 東京夕刊