絵に描いた餅と言うべき 東京電力の新しい総合特別事業計画は阻止しなければならない。これはとにかく、新潟県の泉田知事は頑張ってくれている。これからも、圧力に負けずこの調子で頑張ってもらいましょう。
東京電力の新しい総合特別事業計画は、柏崎刈羽原発(新潟県)を今年七月から順次再稼働し経営を再建することが柱だ。しかし、原子力規制委員会による再稼働の審査は長期化する見通しの上、新潟県の泉田裕彦知事は再稼働に慎重で、計画通りに再建が進む可能性は低い。 (西尾玄司)
計画では、柏崎刈羽全七基の再稼働時期について、規制委の審査が進む7号機を今年七月、同じく6号機を八月とした。まだ審査の申請をしていない1号機の再稼働は二〇一五年一月で、5号機は一五年二月。〇七年の新潟県中越沖地震以降、止まっている2~4号機は「未定」とした。
東電は原発が動けば代替している火力発電所の燃料費を減らすことができ、予定通りの再稼働により経常利益は年一千億~千五百億円で推移すると見込む。一方で再稼働が遅れれば、今年秋ごろまでに最大10%程度の電気料金の値上げが必要になるとした。
しかし再稼働の具体的な目標時期を示す6、7号機ですら、敷地内の断層に関して追加的な調査をすることになったため、再稼働審査の長期化は避けられない見通し。仮に審査が通っても、泉田知事は「再稼働の前に福島事故の検証と総括が必要だ」と主張し続けており、再稼働の了解を得られる保証はない。また、東京都知事選は「脱原発」が争点になった。
一二年五月に認定を受けた現行計画では、柏崎刈羽の一三年四月からの再稼働を前提としたが実現せず、計画は破綻した。「再稼働か電気料金の値上げか」を迫る構図は現行計画と変わっておらず、利用者や国民の反発は強まりそうだ。
NPO法人環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は「再稼働を前提にした計画は実現性に乏しく、東電が融資を受けるためのアリバイづくりにすぎない。新潟県民らの意向も全く無視されている」と指摘した。(東京新聞)