川内原発:田中規制委員長「安全だとは私は言わない」
原子力規制委員会の田中俊一委員長が九州電力川内(せんだい)原発の審査書案の公表後の記者会見で語った中で最も重要なのは「安全だと私は言わない」という部分である。
私は最初、この発言を毎日新聞のネット版で知った。ところが、7時の「NHKニュース」での田中委員長の発言の部分で肝心の「安全だと私は言わない」という部分はカットされていた。念のため、9時の「ニュースWATCH9」を見たが、やはり肝心の「安全だと私は言わない」という部分はカットされている。わずかに、大越キャスターが「事故のリスクは残る」旨のコメントを添えたに過ぎない。
続いて見た「報道ステーション」では、しっかりと、田中委員長の発言の部分で重要な「安全だと私は言わない」という部分が放送されていた。これがテレビ局の報道姿勢の違いというものだ。
大切なことは、原子力規制委員会の田中委員長が「審査をしたのは規制適合審査であって安全審査ではない」と言っていることだ。だから、「安全だと私は言わない」という発言が出てくるのである。
一方、安倍首相は「審査に通った安全な原発は再稼動させる」と何度も言っている。田中委員長は審査に通っても安全とは言わないと言っているのにだ。
つまり、恐ろしいのは、田中委員長の「安全だと私は言わない」という発言を聞いていないと安倍首相の「審査に通った安全な原発は再稼動させる」という発言を多くの人が鵜呑みにしてしまう危険性が高くなることだ。
それなのに、多くの人が見るNHkが会見のこの発言をカットするとは許せない、籾井会長になってからの官邸に擦り寄る偏向放送だと言われても仕方ないだろう。
新聞でも、私の知る限りでは、毎日、朝日がこの発言を取り上げていたが、読売、日経には出ていなかった。
メディアが、田中委員長の「安全だと私は言わない」という発言を十分に伝えない以上、我々が草の根で広めていかなければならない。田中俊一委員長は、あくまで審査に通っても安全とは言わないと言っているのだ。