福島第一の原発所員の9割、原発事故発生時に命令に違反し撤退していた/吉田調書で判明 | 21世紀のケインジアンのブログ

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 福島原発事故発生直後の対応は、実は大変危なかったということが朝日新聞のスクープでわかった。
世界から賞賛されたFukushima50の美談の裏に実は大量の「敵前逃亡」があったというのは本当に衝撃的なことだ。

 

http://digital.asahi.com/articles/ASG5L51KCG5LUEHF003.html?iref=comtop_6_01

  <東京電力福島第一原発所長で事故対応の責任者だった吉田昌郎(まさお)氏(2013年死去)が、政府事故調査・検証委員会の調べに答えた「聴取結果書」(吉田調書)を朝日新聞は入手した。それによると、東日本大震災4日後の11年3月15日朝、第一原発にいた所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発へ撤退していた。その後、放射線量は急上昇しており、事故対応が不十分になった可能性がある。東電はこの命令違反による現場離脱を3年以上伏せてきた。

 

>  東電がウソをついていた。
>  <東電が12年に開示したテレビ会議の録画には、緊急時対策室で吉田氏の命令を聞く大勢の所員が映り、幹部社員の姿もあった。しかし、東電はこの場面を「録音していなかった」としており、吉田氏の命令内容はこれまで知ることができなかった。

 

政府もウソをついていた。
>
 <政府事故調は報告書に一部を紹介するだけで、多くの重要な事実を公表しなかった。中でも重要な「9割の所員が待機命令に違反して撤退した」という事実も伏せられた。

 

そして驚くのはこのことだ。

<「吉田調書」。政府事故調が吉田氏を聴取した内容を一問一答方式で残した記録。聴取時間は29時間16分(休憩1時間8分を含む)。11年7月22日から11月6日にかけ計13回。そのうち事故原因や初期対応を巡る聴取は11回で、事務局に出向していた検事が聴取役を務めた。場所はサッカー施設Jヴィレッジと免震重要棟。政府事故調が聴取したのは772人で計1479時間。1人あたり約1.9時間。原本は内閣官房に保管されている。>約1時間の休憩を挟んだだけで30時間近い聴取というのは、弁護士がついていたならば抗議されるレベルだからだ。それだけ当時の民主党政権も真相を知ろうと必死だったということになる。

 

世界から賞賛されたFukushima50の美談の裏に実は大量の「敵前逃亡」があったというのは本当に衝撃的なことだ。このような大変な状況の中で吉田所長は懸命に戦ったのだ。そして、昨年亡くなった。本当にご冥福を祈りたい。