本件は、政界や警察などでも取り上げられ深刻化しているが、今度はとうとう個人株主に株主代表訴訟を起こされてしまった。通常、株主代表訴訟は、事件の内容がすべてわかってから起こされることが多いが、今回、このタイミングでの株主の行動の早さには驚かされた。私は佐藤氏が辞任したあとのみずほを考えるとみずほ銀行の頭取は辞任してもみずほFGの社長には留まってほしいと思っているのだが、それも段々難しくなってきている感があるのは否めない。なお、金額は一説には100億円という声もあっただけに、意外に少ない印象を受けた。
みずほ銀行がグループ会社を通じた暴力団員らへの融資を放置していた問題で、親会社のみずほフィナンシャルグループ(FG)の個人株主が、佐藤康博社長(みずほ銀頭取兼務)ら歴代役員19人に総額11億7000万円の損害賠償を求める訴訟を起こすよう、みずほFGの監査役に求めたことが19日、分かった。会社法に基づき、60日以内に提訴しなければ、この株主が東京地裁に株主代表訴訟を起こし、経営責任を追及するとしている。
みずほ銀の融資問題公表後、株主による経営責任追及の動きが表面化したのは初めて。
株主は大阪市の男性(40)。弁護士らでつくる「株主の権利弁護団」(大阪市)のメンバーが代理人を務め、「提訴請求書」を18日にみずほFGに送付した。賠償請求の対象は、みずほ銀の西堀利・元頭取が問題融資に対する対策を講じるよう指示したとされる2010年7月以降、みずほFGの役員を務めた19人。
提訴請求書は、みずほFGの役員は、取締役会などでみずほ銀が適切な経営を行っているかチェックする機会があったのに、問題融資を止める義務を怠ったと指摘。その結果、暴力団員らへの融資が放置され、「銀行の信用を損なった」と主張している。
みずほ銀が金融庁検査に対して当初、「問題融資を報告していたのは担当役員止まり」と事実と異なる説明をしたことも問題視。みずほFGはみずほ銀に対し適切な対応を取るよう指示すべきだったのに、監督を怠った責任もあるとしている。銀行法違反(虚偽報告・検査忌避)容疑による東京地検への告発も検討している。