著者は元外務省の情報部門のトップである国際情報局長や駐イラン大使として外交の実務に携わったほか、防衛大学校で教鞭を執った経験を持つ。当然のことながら、いろいろな外交の裏舞台の情報に精通している。
その著者が日本の”裏戦後史”を暴露した。これまで断片的にしか論じられることのなかった、日本の戦後史におけるアメリカの強大な影響を、多くのエピソードと共に、厳然たる史実として描いている。他の著者なら「陰謀論」で片づけられ一顧だにされない可能性もあるが、本書は強い説得力を持つ。
① 少々米国とのあいだに波風を立ててでも、日本の国益上守るべきものがあるときや、米国の言いなりになると国益上マイナスになるときは、はっきり主張する。
② 常に米国との関係を良好にすることを目指す。
であるが、もちろん、著者は①の立場をとっている。
内容はとても読み応えがあるが、「高校生でもわかる」という狙いで書かれたため、非常に読みやすい。
私は本書が発売1ヶ月で10万部も売れたということを知り、時代も変わりつつあるのかなという感じを抱いた。この本を多くの人が読めば、戦後史を正しく知り日本が変わっていくきっかけになると思うからだ。また、日頃、マスコミの情報に物足らなさを感じておられる方にも是非ご一読をおすすめしたい。
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