この記事は思わず目に留まった。「野田佳彦首相の指南役である首相経験者」これは、誰がどう見ても細川元首相しかいない。最近では、珍しくなった見え見えのオフレコ記事だったからだ。自民党政権時代は、自民党幹部は→自民党幹事長。政府高官は→官房長官。のようにお約束の見え見えの暗号のような表現がよく新聞で見られ誰が言ってるのかわかったが、最近では、このような見え見えのオフレコ記事はあまり見かけなくなっていたから目立ったのだ。
この先月の野田―細川会談では、細川元総理が「消費税増税の前に行財政改革をやらなければならない」と野田総理をたしなめたものの、野田総理はその忠告は聞かず、終始、増税一直線だったという会見の内容が各紙で報じられていた。このときは、「野田佳彦首相の指南役である首相経験者」ではなく、細川元総理とちゃんと書かれていたが、年が明けて、3週間も経って、なぜか産経だけが同じ会談の模様をこのように再度取り上げている。まあ、あまり消費税増税に反対するなら解散するぞ、という官邸サイドから民主党の消費税引き上げ反対派へのブラフだと思うが、なぜ、2週間後の産経の記事では、2週間前の「細川元総理」だった表現が「野田佳彦首相の指南役である首相経験者」になっちゃたのか不思議ではある。
もっとも、細川元首相のコメント「解散すれば民主党は分裂するかもしれないが、政界再編が進むならばそれでよい」には同感である。
消費増税法案 首相「不成立なら解散」 首相経験者に伝える
産経新聞
1月3日(火)7時55分配信
野田佳彦首相が先月中旬、自らの指南役である首相経験者をひそかに首相公邸に招き、消費税増税関連法案が成立しなかった場合、衆院解散に踏み切る意向を伝えていたことが2日、分かった。複数の首相周辺が明らかにした。
首相は、消費税増税に向け「不退転の決意」を表明しており、3月に関連法案を閣議決定し、通常国会で成立を期す構えだが、衆参ねじれに加え、民主党に反対論が強く成立は困難な情勢。首相は解散権を振りかざすことで事態を打開したいようだが、早期解散にかじを切った自民、公明両党の協力を得るのは難しく、3月にも政権は重大な局面を迎える公算が大きい。
首相は首相経験者との会談で「首相の座に延々ととどまり続ける気は毛頭ない。ただ、消費税率の引き上げは任期中に必ず成し遂げたい」と強調。「もし不成立となった場合は総辞職をすることはない。衆院解散・総選挙で国民の信を問いたい」と語ったという。
これを聞いた首相経験者は「首相は本気だ。解散すれば民主党は分裂するかもしれないが、政界再編が進むならばそれでよい」と感じたという。
消費税増税をめぐり、政府は先月30日、消費税率を平成26年4月に8%、27年10月に10%と2段階で引き上げることを柱にした社会保障と税の一体改革大綱素案を決めた。
ただ、民主党内で小沢一郎元代表に近い勢力が「消費税増税はマニフェスト違反」と反発しており、強引に法案提出に踏み切れば離党者がさらに増え、採決で大量造反を招きかねない。
一方、首相は2日放送の政府広報ラジオ番組で「国民に負担をお願いする以上、政府だけのそろばん勘定だと思われぬように、きちっと説得をしないといけない」と強調。「行政改革もしないといけない。議員定数削減も不退転の決意でやる」と語った。