<「横田めぐみさんは生きていた!!」どうする野田首相?>
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111015/plc11101518450008-n1.htm
<一方、後任の野田佳彦首相は8日、就任1カ月余で2度目となる拉致被害者家族15人と面会し、「国際社会に問題の重要性を認識してもらい、理解と協力を求めていく。一日も早いご家族の帰国に全力を尽くす決意だ」と述べた。>
その直後に流れたニュースがこれである。
<首相が家族と面会した翌日、韓国国会の野党、自由先進党の朴宣映議員が、横田めぐみさんは2004年末から05年初めの時点で生存していたとの情報を、07年に北朝鮮を脱出した男性から得たと明らかにした。
しかも、この男性は「めぐみさんが工作員教育を受ける過程で多くの秘密を知ってしまい、(日本に)戻したくても帰国させることができなくなった」と証言しているという。北朝鮮がめぐみさんのものとして04年11月に日本政府に提出した「遺骨」も「偽物だ」と話した。>
本来ならば、野田総理はこの後、韓国に行ったのであるから、この国会議員と会うべきであろう。もし、本気であるならば、それが拉致犯罪の解決を目指すという日本国政府の真摯な態度を示す絶好の機会だったはずだ。
しかし、
10月13日の18時20分から19時30分まで首相公邸の大食堂で行われた内閣記者会キャップたちと野田総理との懇談の記録がある。「完オフ」「取り扱い注意」と書き添えられている。「完全オフレコ」で「外に漏らすな」ということだ。
<質問/横田めぐみさんが生きているといいますが。首相/ガセでしょう。>
これが同胞を拉致された国の首相の回答だろうか?外に出ないと考えているからこんな乱暴な答えができるのではないか。
そして、日本の総理として
<質問/横田めぐみさんが生きているといいますが。首相/ガセでしょう。>
と言い切れるほどの情報を持っているのであれば、北朝鮮に対してその情報に沿った対応をしなければならないだろう。「生きていない」と完全オフレコで言い切っている横田めぐみさんのご両親に「日本に帰れるよう努力します」などと二枚舌を使ってはならないはずだ。
公式の場で大臣が「バカ」と言っただけで寄ってたかって叩くマスコミは密室の「完オフ」でのこの発言は無視し報道しない。いかに恐ろしい情報統制が行われているかがよくわかる。これだと、報道されることよりも、何が報道されないかが重要になっていることがよくわかる。
「首相動静」を見ても、10月17日の報道各社のグループインタビューの内容は報道されたのに、この10月13日の内閣記者会加盟報道機関キャップらとの懇談の内容は全く報道されなかった。横田めぐみさん以外の話題も「完全オフレコ」だったのだろう。話を聞くことができたのは内閣記者クラブ加盟社のキャップだけである。
首相動静―10月17日
【午前】8時34分、官邸。42分、藤村官房長官、枝野経産相、細野原発相、古川国家戦略相。9時38分、園田内閣府政務官、内閣府の村木政策統括官(あの村木厚子さんです)。末松首相補佐官同席。10時10分、藤村長官。11時8分、長浜官房副長官、長島首相補佐官、西宮外務審議官、中尾財務官。34分、中尾氏出る。35分、経産省の佐々木通商政策局長加わる。47分、全員出る。
【午後】1時33分、報道各社のグループインタビュー(この内容はマスコミに報道されました)。2時4分、月例経済報告関係閣僚会議。30分、藤村長官、川端総務相、玄葉外相、安住財務相、枝野経産相、古川国家戦略相。55分、玄葉外相、外務省の佐々江事務次官。3時19分、別所外務審議官、外務省の杉山アジア大洋州局長、財務省の木下国際局長、経産省の佐々木通商政策局長、山田農林水産審議官。35分、木下、佐々木、山田各氏出る。46分、全員出る。53分、韓国紙・中央日報のインタビュー。4時11分、山岡拉致問題相。41分、石田内閣府副大臣、筒井農水副大臣。5時、川端総務相。21分、警察庁の片桐、安藤新旧長官。32分、福島県浪江町の馬場有町長。民主党の増子輝彦参院議員同席。6時、北沢前防衛相。21分、手塚首相補佐官。32分、公邸。33分、藤村長官、安住財務相、民主党税制調査会の藤井裕久会長、古本伸一郎事務局長。8時35分、全員出る。
首相動静―10月13日 |
【午前】9時10分、官邸。14分、古川国家戦略相。16分、藤村官房長官加わる。42分、松下経産副大臣、外務省の加藤政務官、長嶺国際法局長、高原資源エネルギー庁長官。58分、梅本和義駐スイス兼リヒテンシュタイン大使、名井良三駐アンゴラ大使。10時9分、経産省の安達事務次官、石黒経済産業政策局長、鈴木中小企業庁長官。57分、外務省の佐々江事務次官。11時33分、佐々江氏出る。
【午後】1時40分、東京・元赤坂の赤坂御苑。仁実夫人と秋の園遊会に出席。3時17分、官邸。30分、民主党の輿石幹事長。4時1分、官邸危機管理センターで伊藤内閣危機管理監。31分、植松内閣情報官、防衛省の下平情報本部長、西防衛政策局長。5時15分、安住財務相、財務省の勝事務次官、真砂主計局長、古谷主税局長。47分、古川社会保障・税一体改革担当相、峰崎直樹内閣官房参与。6時19分、公邸。20分、内閣記者会加盟報道機関キャップらと懇談(完全オフレコでこの内容はマスコミでは全く報道されませんでした)。7時27分、全員出る。
これは極めて重要な発言だ。「横田めぐみさんの目撃談がありましたが」に対して「ガセでしょう」ならばまだその情報の否定だけとなる。しかし質問した記者は「横田めぐみさんが生きているといいますが」と聞いている。それに対して「ガセでしょう」というのは、日本国首相が正式に横田めぐみさんの死亡説を肯定したことになるからだ。
本人が「確実だ」と思っている何らかの情報を野田総理は持っていたのかも知れない。しかしその他の拉致被害者を取り戻すために北朝鮮に対する手の内を見せないためにも、ここは「そうですか」「いや、私の手もとには情報は来ていない」「そうだといいですね」などと答えるのが総理としての基本だろう。「ガセでしょう」は首相としての資質を問われる発言である。