緊迫するリビア情勢 | 21世紀のケインジアンのブログ

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リビアの情勢ですが、リビアはアフリカ最大の産油国でありアフリカでもっとも裕福な国です。そのためイタリアをはじめ世界の石油会社がここで操業していて、一時は反米だったカダフィ大佐が米国と蜜月関係になってからは比較的内政も安定していました。

ところが40年間も独裁を続けていたために人々の不満が爆発し、激しい抗議行動が発生。これを大佐が武力で弾圧したために死傷者と混乱はさらに拡大。一方で外交官や軍に造反がおきて民衆に対する爆撃命令を拒否した戦闘機がマルタに亡命するなどの事態となり、リビア軍はカダフィ大佐を排除するために首都トリポリへの行進を民衆に要請。大佐の命運も時間の問題だと思います。

この混乱でリビアの経済も止まり始めていて、外資系石油会社などは相次いで操業を止めて職員らが外国に脱出しているほか、石油基地のいくつかやトルコや韓国の建設会社は地元の武装住民に襲撃されました。ところがリビアの空域が閉鎖されているために航空機が飛べず、脱出するのも大変な状況になっています。