質問(1)日本円(¥)の国際的価値はどうなるのか?現在の1ドル=90円といった円高・円安の貨幣 価値そのものは崩壊するのでしょうか?すなわち、円は紙くずになるのか?
質問(2)日本国内において、円の貨幣価値そのものはどうなるのでしょうか?吉野家の牛丼が¥300で食べ続けられるのでしょうか?
質問(3)銀行の個人預金はどうなるのか?
質問(4)株価は、現状の取引そのものが崩壊するのか?
大恐慌によって、円の国際的・国内的な価値がどうなるのかという質問です。
ご回答、宜しくお願い致します。
3 ■大恐慌に対する自己防衛法
ケイジアン様
ご回答、ありがとうございました。先の大恐慌で、ニューディール政策による公共投資の拡大といった、政府による需要創出政策といったケインズ経済学の手法が定着してゆくのですね。
今度の大恐慌も、ケインズ経済学の手法で、事態の脱却が可能なのでしょうか?インフラが整備されている現代社会において、公共事業の創出は如何なるものなのでしょうか?破壊(戦争)して創造の創出だけは絶対許されませんよね。
(回答)大恐慌に対する自己防衛法
今回の大恐慌は、ケインズ的需要創出といった手法で対応できるような生やさしいものでは、ありません。問題の根底には、40年前には1:1の比率だった実物経済と金融が、今では、実物経済が5000兆ドルに対し、金融が2京円の規模に膨れあがってしまい、その不均衡が限界に達したことが大恐慌が起こる根本原因です。
つまり、ケインズが一般理論でも喝破したように本来は実物経済の尻尾であるはずの金融が、人々の強欲・拝金的な今の資本主義経済の求めから、分不相応な規模にまで膨れあがり、高いリターンを求めて、ハイリスクで暴れ回り、尻尾が犬を振り回しているような状況になってしまったことです。ケインズも、そのような状況になれば資本主義も危ういことになると一般理論で述べています。
その上に、6京円(6兆円の1万倍!!)規模のデリバティブが存在しており、それらによる影響が、恐慌の状況をさらに大きく揺れ動かすことになるでしょう。もちろん、大恐慌になれば、国家がいやでも、全面にでて行かざるをえないのですが、現在の世界各国の財政状況では、恐慌への対応力も限界があることは明白です。最終的には、国家の実質的な破綻(国債のデフォルト、噂される、ハイパーインフレーションないし、新円や新ドルの新通貨への強制的な切り替えによる、実質的な通貨価値切り下げによる、国家の債務の大幅削減)により、国民も大きな被害を被ることになります。大恐慌になれば、国家統制的な国家運営にならざるを得ません、遠からずオバマの後継大統領になるヒラリーには要注意です。また、そのような事態になればEUで独裁的な権力を持つ指導者の出現も心配です。前回の大恐慌と同様、戦争経済による需要創出で大恐慌を克服しようなどという動きには世界中の心ある人々が力を合わせて抵抗しなければなりません。
追加質問(1)1ドル¥60・株価5000になった時、我々の日常生活において、今と比べて如何なる変化が起きると予想されますか?
追加質問(2)1ドル¥60・株価5000がボトムということでしょうか?
追加質問(3)1ドル¥60・株価5000が、どれくらいの期間、続くと予想されますか?
追加質問(4)ユーロ・ドルのシェルター(逃げ場)として円高になっていると聞いていますが、借金大国の日本円の価値があるはずはなく、いずれ円安に移行するとも聞いていますが、その時期と最終的に1ドルは何¥ほどで安定するのでしょうか?
(回答)
1ドル¥60・株価5000円になれば、当然、日本は強烈なデフレの下、想像出来ないような大不況になると思います。また、その数字の水準がボトムかどうかは、世界経済全体の状況によって異なるでしょう。
特に、2012年前後に、ドルの世界基軸通貨体制の崩壊が明らかな状況になれば、円高と言うより、ドルの歴史的な大暴落が起こります。相場ですので、行き過ぎも世の常であり、とても、60円あたりで止まらない可能性も十分あると思います。大企業の海外への逃避行動が激しく起これば、その動きにさらに拍車をかけることになるでしょう。
このような状況は、単なる景気変動と言ったものではなく、一種のパラダイムシフトが起こるわけですから、どのくらいの期間続くかというより、それが、常態化することが考えられます。
日本の財政が破綻し、また、経済の衰退で経常収支の赤字体質が常態化すれば、円の価値も下落して行くのは止むを得ません。ただし、その時には、ドルの価値も大きく暴落しているわけですから、ダメ比べをしているようなものですので、その時の円とドルのレートを考えてもあまり、意味が無いと思います。
今の段階で言えることは、
①ドル資産を持っていることは非常に危険である。
②恐慌の底で、とても株など買えるような雰囲気でない時に、世界が必要とする日本の優良企業に絞り、その底値買いを、今から、考えておき、時が来たなら、勇気を持って、目をつぶって買うことをオススメします。世の中でよく言われる分散投資など、大恐慌の前では、こてんぱんにされてしまいます。
③激しい乱高下を伴うでしょうが、頼りになる通貨が無くなるわけですので、無国籍通貨である「金」の 重要性は非常に高まると思います。
(回答)
これからの恐慌でどうなるかは、世界的な難題ですが、今のところ思うままに書いてみます。
①大恐慌のきっかけは海外から起こるでしょうし、ドル・ユーロの暴落を伴うでしょうから、まずは、円高(一時、60円台)になると思います。しかし、、日本が現在の新興衰退国の様相を克服できなければ、中長期的には円安トレンドでしょう。
②大恐慌ですから、当面は、デフレ圧力がかかり、国内的な円の価値も保たれるでしょう。しかし、世界一の財政赤字が限界点を超える前後あたりからは、ハイパーインフレになり貨幣価値は大きく損なわれるでしょう。
③銀行預金はペイオフの範囲であれば、当然、保護されます。ただし、上記のようなハイパーインフレ状態になれば、実質的な預金の価値は大きく損なわれるでしょう。また、大恐慌下での財政再建は歴史的とも言える非常時の荒技なくして難しいでしょう。従って、大手金融機関の多くが実質的に国有化され、金融機関が保有している債権である国債と国の債務である国債の債権債務の相殺、あるいは、預金封鎖による実質的な貨幣価値の毀損といった事態もあり得るでっしょう。
④株価は当然、大暴落しますが、株式取引自体の停止ということは、当面、統制経済色を強めるといえども、何らかの形の資本主義は続いて行くでしょうから、考えにくいです。1929年の大恐慌以来、NYダウは9割下落しました。日経平均のピークはバブル時の4万円ですから、私が今回の恐慌の底と考えている2012年までに、日経平均株価の5000円割れ(4000円程度まで)があると見ています。