アレもコレも沢山欲張ってたよね…。もう十分に右手の中にも、左手の中にもしっかりと大切な物を握っていたのに…。


だから私は下半身の機能を失ったんだ。最初の手術の時に、一言先生に尋ねた。「この手術で私の足は動くのですか?」


先生は意ともするりと、「いいえ、折れた骨を繋ぎ車椅子に乗る第一歩です!」と…。


私は不思議にショックでも無くて、未だにその時の気持ちの言葉が見付からない?ただ悲しくて、辛くて見付からないのでは無い事だけは、何故か言える。

私が悲しかったのは、子供に逢えない日が続く事だった。こんなに離れてしまうの…子供も私も無論初めてだったから。


少し後悔する事があるとしたら、こんな事かな?あんなに沢山の物で満たされていたのに、足らないと欲張った罰が、足が動かず、子供に逢えない訳何だと…。


だから今は何も入らない。贅沢な服もご飯もアクセサリーも沢山の友達も…。


私を慕って健康で元気な子供と、優しい心と強い心と、光輝く笑顔があれば…イヤまだ欲張ってる。


子供が笑顔で元気で入れば、後はいいな。


人は良く言うよね。失ってからその人の有り難みや気持ちが分かるって…。


失わなくって気付けば、1番良いけれどね。大切なものたった1つで良かったね。