2025年10月1日（水）
前回、離婚した頃の話を書いたけれど、
別れて最初に働いた所が魚市場です🐟
ここが、最高に楽しい職場でした
そして何より、今、思い出しても
いい人達ばかりだったなぁと思います
もう30年くらい前の話だけど
まだ離婚の裁判をしていた最中に
私は魚市場で働き出しました
傷心の私でしたが
魚市場で働く人達、
そこに仕入れに来ている人達は、
何も聞かずに私を支え助けて下さいました
私は朝5時までに出勤すれば良かったのですが、
その時間にはもう市場はすごい活気です
大半が男の人達で、朝から本当に威勢がいいです
自然とこちらも元気になれます
買い付けに来るのは、魚屋さんはもちろんの事
スーパーのバイヤーさん、居酒屋の大将、
昔からの地域の食料雑貨店の店主さん…色々でした
私は、主に冷凍食品課の会計をしていたのですが、
まず最初に感じたのは、
自分の手を恥ずかしく思った事なのです
買い付けに来る人達の手は、
肉厚で指が太い働く人の手でした
そして、深く刻まれた皺が
その人の生き様を表しているようでした
自分の薄っぺらな手が
お金を受け取りお釣りを渡す訳ですが、
マニュキアを塗った手は本当に不釣り合いでした
だから、マニュキアを辞めました
お客様の中に、
大好きな女将さんがいらしたのですが、
私はその方の手に憧れました
人生の酸いも甘いも
噛み分けている手だと思いました
その次に驚いたのが、
結構いい加減に仕事をしていて
それでも仕事は回っていて、
みんな楽しそうって事です
月曜日は、ゴルフかパチンコ談義に花が咲きます
仕事中にです（笑）
就業中に課長が来たかと思うと
「頼むわ」と一言残していなくなります
どこかで居眠りしている訳ですが
場内は広いので全然バレません
と、言うか知っていても、
自分が寝たい時もある訳で許し合っています
取り扱っているモノは基本生ものですし、
いつまでも市場においておく訳にはいきません
なので、仕入れる時に多めに仕入れます
当然売れずに余る訳で、残しておいたら痛むから
それを仲の良いスタッフ同士で物々交換
……持って帰ります
（30年も前の話ですからね…時効ってことで）
オッチャン達は、シングルマザーの私に
自分の物のように、それを分けてくれます
毎日、ご馳走でした（犯罪レベルだが
）
その頃、自分の高校時代の同級生が
自殺で３人亡くなっていました
進学校でしたから、
彼らはいわゆる憧れの大学へ進んだのにです
だから、市場で
いい加減だけど
毎日楽しそうに働いているオッチャン達を見て
凄く考えさせられました
もう一つ、これは圧倒的男性社員が多いから
当然と言えば当然なのですが、
女性社員は、美人ばかりでした
私は、自分がなんで採用されたのか？？？
って感じでした
そして、ほぼ皆んな、
社員か買い付けの社長の愛人に収まっていました
みんな逞しく生きていました
今の時代じゃ考えられ無いですね
まだ、景気が良かったって事ですね
みんな本当に情に厚く
口は荒いけど優しい人たちでした
私はパートでしたが、
市場の正社員のお給料では
子供を大学に行かせられないと思い
その後転職しました
辞める時、先輩の社員さんが
「お給料は
人間関係代だと思いなさい
高い所は、
それだけ人間関係が大変な所なの
よく覚えておくのよ」
そう教えてくれました
私はここから、子供の成長に合わせ、
時間と稼ぎを天秤にかけて
何回も転職していく訳です
夜中に働いたり、営業したり、
販売店の店長したり、キャディをしたり…
そして今は、
重心障害者の入所施設で介護福祉士をしています
今思うと、この言葉は的を得ていて
本当にその通りだと思います