読書メモ

●貫井徳郎『慟哭』
評判の『乱反射』も気になっていたんですが、まずはブックオフ100円コーナーにあるこちらを購入。

・連続幼女誘拐殺人事件を担当する捜査一課長の佐伯

・ある事件をきっかけに新興宗教にのめりこんでいく男、松本

この二人の様子が交互に描かれています。

佐伯課長サイドは、警察の派閥争いやマスコミとの水面下のやりとり、自分の立場や家庭内の問題などで板ばさみになりつつ、犯人の目星がなかなかつかめない。

一方の松本は、時間もお金も全て宗教に費やし、どんどんのめりこんでいきます。最初は半信半疑だった彼が次第に狂気にも似た信仰心をもつ様子が描かれます。

最初は全く交わらない二人の話が次第にクロスしていくんですが、ラストに衝撃が!!!犯人が明かされた瞬間、「え!?」と思わず何箇所か読み返したよね…。小説ならではの方法で、まんまと騙されました。

殺人事件なので、友人に「本の好み、ブレないね」とまた言われそう…チュー