受けた恩はこまめに返していきましょう。
人は、何かをしてもらったらお返しをしたくなります。
お返しをしないままでいるとなんだか落ち着かなかったり、申し訳ない気持ちを引きずります。
食事をご馳走になったら、今度は自分がご馳走しようと思います。
誕生日にプレゼントをもらったら、相手の誕生日にもプレゼントをあげようと思います。
換言すれば、何かをしてもらうことによって嬉しい気持ちと同時に、一種の引け目を感じることになるのです。
これが積み重なっていけば、負債を重ねているのと精神的には同じような状態になります。
この心理を巧みに突いていく手法がセールスにもあります。
初対面でいきなり無料の粗品を渡します。
そこで相手は『もらったからには話を聴かなければいけないな』という体勢になります。
後に大きなセールスをするのです。
入り口で無料のサービスをして、出口として契約を取るという形です。
出口で成約する人が一定数いるので、大量に粗品的なサービスをばらまいても赤字にはなりません。
恩を受けたままでいると、無意識の内に主従関係のように力関係が生まれてしまいます。
そうならないためには、常に『何か報いることができないだろうか』という姿勢でいることが大切なのです。
小さなところに、『ありがとう』といえる瞬間はたくさん潜んでいます。