年齢の感覚は不思議です。
常に、自分は若い気がしてしまいます。
自分としては中身も変わらずに20代の感覚でいたつもりが、周りが年下ばかりになっているということにふと気づく瞬間があります。
一方で、常に若くない自分も同居しています。
大学生になると高校生を見て『いいな。たくさん遊べて。俺らはもうすぐ社会人だよ。その前に就活か。もっと遊んでおけば良かった』といいます。
ちょっと前まで高校生だったのです。
高校生の時は高校生の時で『部活もバイトもハードだな。中学生は良い身分だった。もっと遊んでおけば良かった』といっていたのです。
更に歳を重ねると『もうハタチか。俺も若くないよな』と思っていた頃がどれだけ若かったのかに気づきます。
30代以降も、これを繰り返していきます。
ここで大切なことは、過去を反省材料に未来を大切に生きようということではありません。
時間というものには、本質的には過去や未来といった切り分けはなく、今の連続であるということです。
常に、今なのです。
今振り返る過去も、その過去に立ってみれば今です。
今思い描く未来も、その未来に立ってみれば今です。
人生では『はい。今からさっきまでの出来事は過去になります』という明確なアナウンスがある訳ではありません。
歳を重ねれば重ねるほどに、今日という日より若い日は存在しないということを強く実感できます。
10年後に振り返る『あのときは若かったな』のあのときがまさに今です。
年齢感覚のカラクリに気付けば、今この瞬間に全力を注ぐことができるのです。