『共感できることが多くて』というのは上から目線です。
そもそも、人間同士には共通認識など99%持ち合わせていないというところからスタートするのがコミュニケーションです。
しかし、つい自分が知っていることは相手も知っているだろうという感覚で接してしまいます。
自分の常識も相手の常識と考え、押し付けてしまいます。
『共感します』というのは、『うんうん。それはわかるよ』という自分本位の考え方です。
ベースに自分があります。
非常に傲慢な態度なのです。
『素振りは大切だよ』と素人とイチローがいうのとでは、言葉は同じでももはやどこにも共通認識がありません。
心のスクリーンにある映像が明らかに異なります。
バックグラウンドが違いすぎるのです。
謙虚な人というのは常に『ここがよかったです』『ここが目から鱗でした』といいます。
納得できない部分や悪いことをただただ並べ立てることがなぜ問題なのかといえば、生産性がないからです。
誰も幸せにならないのです。
謙虚な人は、知性のある人です。
なぜなら、悪いところを見つけるのに知性は必要ないからです。
幼稚園児でもできます。
良いところを見つけるには、知性が必要です。
良いところを見つけようと思うと、脳がフル回転します。
どんどん頭が良くなっていきます。
どんどん相手の良いところが見えてきます。
見事に、正のスパイラルへと突入していきます。
99%の差異にフォーカスするのではなく、1%の共通点に感激できることが、長期的な人間関係のスタートなのです。