面影 | 伽想詩

伽想詩

愛するものは猫と本と花......そしてantique

とても可愛い子に逢って来た

無邪気で元気で愛の塊(かたまり)のような子だった

日も昏れてその場所を後にした時

車のヘッドライトがやけに眩しく思えた

口笛でも吹きながら帰るはずでそこを離れたのに

何故だろう

帰り道を歩きながら、突然込み上げてくる気持ち

哀しくて悲しくて例えようの無い気持ち


命そのものの愛しさ

生きている事の素晴らしさ

私の膝の上に感じる心地良い温かさ

一瞬で充分過ぎるほど私に与えてくれた幼い子

なのに何故

何故こんなにも哀しくなるのだろう

あの子の代わりだとは思っていない

面影を求めていた訳でも無い

もちろんガッカリした訳でも無い

それどころか予想を上回る程可愛くて健康で申し分の無い子だった

だからこそ

この子のママは私では無いのかも知れない、と思った

私がママで無くても幸せになれるんだって

でも、結局これは私の言い訳なんだろう

笑顔で応対していても私の中の私はきっと笑っていなかったはず

「ウソつけ、真っ先に面影を探していたくせに」

そんな自分がいつも居る

だけどきっと何処かで私を待っていると思いたい

何十年かかっても構わない

探して逢えるのなら世界中何処までも行くのに.........

$I will see again・また逢おうね
恒例の「お花チェック」
いつもお花を撮るとやって来てチェックされました