秋の夜に想うのは | 伽想詩

伽想詩

愛するものは猫と本と花......そしてantique

もうすっかり秋だね

ほら、こんなに風が涼しい

今年の夏は暑かった

暑いのは苦手だもんね

聞こえる?夜は虫の大合唱

お月さまもあんなにキレイに見えてるよ

秋の風と虫の声を聴きながら一緒に眠るのは

私の至福の一時だったから


今はね

虫の声が聴こえるほど

月の光が美しいほど

哀しくて仕方無いのだけれど

ぽっかり空いた私の愛しい左側

目を閉じて

わたしのなかのあなたに今日も囁いてみる

ほら、キレイなお月さまだね
 


澄んだ虫の声だけが夜の空気に染み渡っていく 



秋の夜に想うのは、あの子の事ばかり