コロナ感染の翌日、高熱が下がらず布団から出られなかった。


ゴミ出しは主人に任せ、一日ベッドに籠った。


朝から近所の方から電話が入ったけれど、お礼の電話だったので放置。


次は義母だ。


「居ないのかしら。病院かしら?」それだけ言って切れた。


5分後、「まだ帰らないの?💢」


出たくないので無視。



すると次は、私のスマホが鳴った。


「今、何処にいるの?💢」


大騒ぎする義母には、コロナだなんて言えない。


「ちょっと近くのまで買い物に。(嘘)」


「どこかで倒れているんじゃないかって心配するじゃない。家に帰って来たら電話して!」


家に居たけど出たく無くて出なかったのに、私はどこに行ってもダメなの?


少し経って義母に電話を入れた。


本当は今日は、義実家に行く予定がコロナに感染したとも言えず、うっかり通院日重なった事にしていた。


「プロバイダーさんが今まで使えていた緊急通報システムが、使えなくなるかもって言うのよ。せっかく○○(主人)が探してくれたのに。」


「えっ?あれ、私が見付けて申請を出したんですよ。」


「あの子の指示が良いからでしょ。三回忌も全部仕切ってくれたもの。」


「三回忌もお坊さんから会場、お清め膳とお手提げまで私がやりましたよ。」


「いいえ。長男のあの子が責任を持ってやってくれたのよ。」


「私、お義母さんに御車代の熨斗袋を渡したり、お義父さんの遺影を風呂敷に包んで持ち込んだりしたでしょう?」


「そんなの○○(主人)に「やれ」って言われて、やってたんでしょ。」


義母はいつも、嫁姑の風通しが良くなって来たかと思うと、決まって欺く。

今回のプロバイダー契約も、住宅改修も、主人は何一つ絡んでいない。

三回忌に見えた方への寸志が何だったかすら、主人は知らない。


それでも義母は、主人の指導の元で私が動いていると言った。


頭がガンガンして来る。


何をやっても認めない人の為に、どうして私は振り回されているの。



帰って来た主人に「お義母さんに追い掛け回された挙句、怒られた。」と投げ掛けてみた。

すると「出なきゃいいだろ!」と逆ギレされた。

更に凹んでしまいそうな気持ちになり、こんな時ですら主人は守ってくれないのか。

「介護サービスもプロバイダーも、法事も全部パパが私に指示してやらせてるってよ。全て優しい息子の手柄にしたいみたいね。」

「俺、何にも知らねえもん。勝手にお袋が思い込んでるんだろ。」

「葬儀屋さんとプロバイダーさんだけじゃなくて、不動産屋さんにも、「お義母さん認知症ですよね。」って言われたよ。私は感謝してくれない人の世話なんて見たくないからね。」

「言わせて置けば良いじゃん。相手はボケ老人なんだしさ。」

「私が健常者なら許せるかも知れない。だけど、私には自分の病気と闘わなきゃならないのに、「がんは死ぬ」だとか、「○○(主人)のおかげ」だとかイライラさせるばかり。電話の〆は何て言ったと思う?『私は認知症にもならず、人の手も借りず、一人で生きてるの。』ってよ。私が毎週行ってるのって何なの!?私はコロナに掛かったとも言わせて貰えないんだから。」

「無理なら放っておけよ。やって下さいなんて、俺は言ってない!」

その会話を最後に、同じ家に居ながら主人と丸5日間話すのをやめた。

こんな時でさえ、私を守るために主人は義母と戦ってくれなかった。