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2011年11月13日、大阪市長選挙が告示された。
それに先立って、立候補者である橋下徹氏は11月9日からtwitterでのつぶやきを停止している。
理由はもちろん、公職選挙法に、選挙期間中の「文書図画」の作成を制限する旨が定められているため。
これをインターネットに当てはめると、ブログやtwitterの更新も「文書図画」の作成に当たるというわけだ。


公職選挙法が立法された当初、「文書図画」制限の目的は、「富める候補者」が資金力にものを言わせて配布物を作成し、選挙を有利にすることを制限するものだった。
富める者も、富まざる者も、条件を一緒にする趣旨だった。


この文書図画の制限が、現代においては、立法趣旨と全く逆に働いていると思うのだ。


現代において、インターネットは貧者のツールである。
今年1月のジャスミン革命は、富まざる反政府者達がtwitterやFacebookによって情報を交換し合う中で起こった。
富まざる者が起業するならネットビジネスが最適だろう。起業資金を極力削減できる。
つまるところインターネットは、貧者が既得権益層や裕福層と渡り合うための最大の武器となっている。


選挙における候補者の有利不利をなくす目的なら、選挙にインターネットを利用可能にしたほうが新規参入者の声が有権者に届きやすくなり、趣旨に叶う。
つまり、文書図画の制限は、立法当初の目的を果たさなくなっている。
それなのに、立法趣旨を鑑みずインターネットの利用を無理矢理に「文書図画」と解釈し制限し、未だに選挙カーで走り回るドブ板選挙を展開しているのが日本である。
あまりにバカバカしくないか。


11月12日、橋下氏は、選挙期間中のtwitter更新を考えていることを報道陣に明らかにした。
ぜひやってみて欲しい。
選挙期間中のネット更新は、未だ司法の判断を受けたことのないグレーゾーンだ。
時代に取り残された「文書図画」の解釈に、議論を起こしてほしい。
そして、時代に取り残された日本のドブ板選挙が改善される機会となって欲しい。