家電製品と車が好きなMR(医薬情報担当者)のブログ




京都大学の入試がネット上に流出した件で、先日、予備校生が逮捕された。
この件については、マスコミ、大学、京都府警の対応などに対して、様々な意見が飛び交っている。

カンニングで逮捕は過剰だと思う。
では、なぜ逮捕されるような事態になってしまったのか?

要因は、マスコミや大学、警察警関係者達のネットリテラシーの低さにあるのではないか。

今回の京大入試流出問題は、本質的にはどこにでもあるカンニングだと思う。
ここまで大事になった理由は、その方法にある。
試験問題が「インターネットに掲載された」という点がポイントだろう。

ウェブに試験問題が掲載されたという点から「ハイテク犯罪」などという言葉を使った報道も聞かれた。
でも、ちょっと待って!
本質は、ただ「ヤフー知恵袋」に試験問題を投稿しただけ。日常的に誰でも行えることだ。
取り立てて「ハイテク」やら「サイバー」などと形容する要素はこれっぽっちもない。
こんな事を特別視して報道するマスコミ、被害届を提出する京大、大挙して捜査する府警のネットリテラシーに疑問を感じてしまう。
ウェブへの書き込みを騒ぎ立てている。そう考えると、ちょっと間抜けじゃないか?


今やネット環境など、日常に溶け込み、誰もが使いこなす時代。
それなのに、ネットが絡んだ犯罪となると、報道の際に「ネット○○」という冠言葉が付いてしまう。
ネットを何かしら特別視、敵視しているから、こうした冠言葉がつくのだろうか。

マスコミにとっては、ネットは脅威の存在だ。
twitter、facebook等ネットツールの速報性によって、マスコミの報道前に私たちまで情報が届く時代。
テレビを観なくても、世の動きは掴める。
テレビ局の屋台骨である広告料収入は、減少の一途だ。
先日、日本テレビが社内賃金モデルの下方修正を行った。
これは、テレビ局の経営モデルが崩れてきている証拠だ。
驚異に思うのも、無理はないかも知れない。


事の本質はカンニングなのだから、大学間で答案を照合して受験者を割り出すか、
もしくは京都府警が受験者を特定した時点で、京大は被害届を取り下げれば良かった。
そして、当人は不合格にして、キツーイお説教。
これが本来の道筋だと思う。

カンニング法にネットを使ったばっかりに、逮捕の憂き目に遭った受験者と家族のことを考えると…。
後味が悪いよなぁ…。