<肝臓の働き>
皆さんが思うよりも肝臓は大事な働きをしています。
お酒の解毒だけではないんです!!
「体は食べたもので作られています」~その食べたものを、体内で使える形にしているのが肝臓です。
だから、ちゃんと食べていても肝臓が元気でないと、栄養にならず、エネルギー不足で疲れも取れません。
材料不足の欠陥住宅と同じなのです。
それってとっても怖いですよね・・・
細胞がしっかりと作られていなければ、
外部から侵入してくる細菌やウイルスなどと戦えなくなってしまいます。
ミスコピーが多くなったり、そのミスを修復できない可能性も多くなってしまいます。がんのリスクです。
つまり様々な病気のリスクが上がってしまうのです。
細胞がしっかり作られないという事は、肌のバリア機能も低下しちょっとした刺激を受けやすく
これはそのまま老化です。
ですから、アンチエイジングや腸活をするなら、まずは肝臓です!
肝臓を元気にして(食べたものを使う事の出来る栄養にしっかりと作りかえ)、しっかりした体づくりをする必要があるのです。
その為に肝臓の事を知って下さい!!(もちろん体全部の事もです)
つまり、若さやキレイは肝臓が重要なのです。
それでは肝臓の働きを見ていきましょう!
1.「栄養素の貯蔵と加工」
食べたもの、鶏肉豚肉、お米、野菜など、身体に入ってから細かくなり
消化液とあわさりドロドロに消化されるという事は皆さん知っていると思いますが、
それらがそのままで、体の肉となり血となっている訳ではありません。
人の体が活動する為の(生命維持の為の)燃料(エネルギー)になったり、
人の体に(細胞に)なったりするには・・・
食べて消化された物質を変化させる必要があります。
身体をつくったり、エネルギーとして使えるように作り替えなければならないのです。
それをしているのが肝臓で、
物質を変化させるので、化学工場のような事をしているのが肝臓なのです。
(炭水化物が消化された)ブドウ糖は、グリコーゲンの形で貯蔵され、血糖に変えて全身へ届けられます。
(タンパク質が消化された)アミノ酸は、必要なかたちのタンパク質(細胞生成の素材、酵素やホルモンの合成)に再合成しています。
(脂肪が消化された)カイロミクロンは、一部は貯蔵され、大部分は血中に入り全身の脂肪組織に送られます。
脂肪についてはあまり関係ない様に感じられるかもしれませんが、実は次に出てくる「胆汁の生成」に関わります。
(胆汁は脂肪の消化・吸収、等に大事なものです。つまり脂肪の分解吸収に大きく関わります)
2.「胆汁の生成」
胆のうに貯蔵されている胆汁は実は肝臓で作られています。
胆汁は消化酵素は含まれませんがビリルビン(色素)、胆汁酸、コレステロールなどを含みます。
胆汁酸は脂肪の消化や吸収、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)、鉄、Caの吸収に欠かせません。
肝臓で、コレステロールから作られます。
(脂肪酸は、脂肪の乳化を即し、酵素の作用を受けやすくする、
リパーゼを活性させ脂肪酸と結合し水溶性ミセルを作り
腸管から吸収されやすくする、小腸の蠕動を高める。
つまり、肝臓で作られた胆汁(胆汁酸)が脂肪の消化吸収には必要であり、
その他、脂溶性ビタミンや鉄、カルシウムの吸収にも欠かせないのです。)
脂肪は、より高エネルギーなのでこの脂肪がちゃんと消化吸収されなければ持続力が衰える事が考えられそうです。
脂溶性ビタミンは粘膜の健康に関わるので吸収が悪ければ障害を起こしやすくなると考えられるのでウイルスや細菌の侵入を防ぐことが出来なくなると考えられます。
骨や歯の成長にも影響するでしょうし貧血も起こしそうです。
かと言って、脂肪を摂り過ぎては胆汁の生成が間に合わず肝臓がオーバーワークになりそうですし、胆汁をたくさん作り過ぎても濃度が濃くなり、胆のうに障害を起こす可能性もあり、
オーバーワークで疲弊し、正常に働かなければ、誤作動を起こすことも考えられますし、脳との連絡に異常をきたしても肝臓に悪影響が起こることも想定されます。
疲れていてはミスを起こしやすくなるのは当然の事です。
肝臓が、どうしたら働きやすくなるか、という事をちゃんと考えないと大変な事になりそうです。
年齢を重ねれば重ねる程・・・
特に次に出てくる「解毒」については、解毒をするのはお酒だけではないという事も知って下さいね。
3.「解毒」
(体の中からの)老廃物や、(体の外から取り込まれた)有害物質を分解・抱合などにより無毒化する
アルコールの代謝は幹細胞で行われる。酵素の働きで「アルデヒド」➡「酢酸」➡最終的に「炭酸ガスと水」に分解される。
ただ、酵素が少なかったり、アルコール摂取量が多過ぎると(処理能力を超えた量)処理しきれない為、代謝が途中までとなり、毒性の強いアセトアルデヒドが溜まってしまい、頭痛や吐き気などの原因になる。(二日酔いの症状に)。
毒なので、体に害があるのは明白です。
お酒の他にも、沢山の物質を解毒しています。次回、詳しく記していきますね!
4.「生体防御作用」
生体防御に重要な免疫グロブリンなどを作る。
幹細胞と毛細血管の間の、類洞周囲腔(ディッセ腔)にある(細網内皮系に属する)星細胞は異物をなどを貪食処理する。
外からの有害物質が集まるところなので免疫も強化されているとも考えられます、ですが肝臓が弱ったらこれらの働きも弱るので、解毒が弱くなりそうです。毒が体内をまわるなんて、怖い事ですよね。しっかり解毒作用が出来るように整えておく必要があります。
免疫グロブリンが作られなければ細菌やウイルスと戦えないので、ステイホームで暇だと言ってお酒ばかり飲んでいたら免疫が低下する可能性があるのです。
5・「血液凝固作用の物質の産生」
プロトロンビンやフィブリノーゲンなど血液凝固に重要な役割を果たす物質の大部分を産生します。
肝臓が弱り、血液凝固に関わる物質の生産に影響すれば、ケガなどした時に出血が止まらない、止まりずらくなる等の心配もありそうです。
その前に肝臓が弱れば体内が栄養不足になるので、血管自体も弱くなっていると想定できるので更に心配ですよね。
6.「造血・血液量の調節」
血液を貯蔵し、必要に応じて放出する。赤血球を作る時に大事な鉄の貯蔵、抗貧血因子のビタミンB12の貯蔵もしている。
寿命のきた赤血球を破壊し、鉄を貯蔵しビリルビン(胆汁の色素)を作り出す。
他にも、各種ビタミンの貯蔵、体温保持など、様々な役割がある。
代謝に関わる酵素の数は500種類とも言われる。
人工心臓のように、人口の肝臓を作るとすれば一大工業地帯程の大規模になるといいます。
(体内でそれだけ多くの化学反応が起こっているという訳ですよね!)
ですが、この工場は人の技術では、まだ全部は作ることが出来ないようです。
これだけ素晴らしく、すごい機能を、皆さんはお腹の中に一つだけ持っています。
ある程度までは再生できるとはいえ、手遅れになれば確実に壊れてしまいます。
大事にしなければ!とは思いませんか?
まだまだ肝臓の話は続きます。
次回、「酒のみだけが気にする臓器ではない!」
「キレイになりたければ肝臓のケアが大事」と、「キレイだけではなく、健康にも・・・」
に続きます。
更新がだいぶ遅れてしまいました。人生には色々起こるものですね。
なかなか前に進めなくなることもあるようです。
少しの間、止まって休んで、また前に進めばいいかなぁと思って過ごしました。
皆さんの健康の為、色々な分野での勉強は続いています。
それらをお伝えできればという気持ちは変わらないので、
ゆっくりペースで更新していきますね。