岩沼市議会の6月定例会に関する、私の議会報告会は、およそ2週間前の7月12、13、15日の金曜土曜と月曜(祝日)の3日間の日程で行いました。初日は玉浦コミュニティセンター、翌日は岩沼西コミュニティセンター、15日は吹上集会所で開き、会場費はそれぞれ1,200円、800円、750円の計2,750円でしたが、まともな議員活動を支えるはずの「政務活動費(政活費)」が使えないので、いつものことながら自腹の出費となるのです。

 

政務活動費の中で、議会であったことをお知らせするチラシを発行したり、市民を対象に議会報告会を開いたりする費用にあてがえられる「広報公聴費」は、全国の議会で最も多く使われている「使途」です。市民向けの広報活動や、市民からいろいろな意見を聴いたりする活動は、議員としての基本ですよね。

 

議員の活動には、行政の先進地を訪れて学ぶ「調査研究費」(旅行)や、議員が自己研さんのために研修会などに参加する「研修費」(旅行)などもありますが、広報公聴費は市民に還元できる面もあるとして、最も推奨される「使途」とされています。

 

しかし、岩沼市議会ではこの「広報公聴費」が、条例によって「使途基準」から外されているのです。全国的に珍しい例ですが、宮城県内の14市の中でも岩沼だけが使えないのです。いびつな政活費は恥ずかしくないのかな? 岩沼市議会って、そういう議会なのです。変な議会なのです。

 

岩沼市議会に政務活動費が復活したのは、平成31年(2019年)の2月議会でした。条例が議決されました。もともとあった条例は、東日本大震災を理由に廃止されて、26年度からなくなりました。廃止するまでは年額8万円でしたが、復活して年額18万円(月額1万5000円)となりました。丸5年間も「我慢」したのだから復活させるなら「倍以上にしよう」ということのようでした。

 

岩沼市議会って、そういうところなのです。当時あった私たちの会派「いわぬまアシスト」の議会報告紙の作製や、議会報告会の開催に「政務活動費は使わせない」という多数派のケチな考えが、全国にもまれな「広報公聴費を認めない」使途基準となったのでした。

 

政務活動費の議決に関しては、全国のほとんどの議会が「全会一致」で決まるのですが、岩沼は賛成多数で決まりました。私たちが、この案に反対したのです。議論する過程で全会一致の方向にもっていこうとするのではなくて、すぐに「数で勝負」をしたがります。岩沼って、そういう議会です。

 

このときはまた、「会派の提示項目のうち、会派間に共通するものを使途基準に採用していく」などと、議論のルールが途中で変えられたりしました。「だったらわが会派は、旅行に行くだけの調査研究費や研修費は使途基準から外しておくのに」などと抗議する場面もありました。ルールが途中で変えられたりする、、、これも岩沼市議会です。

 

このときの議会運営委員長は飯塚悦男議員でした。この乱暴な会議運営に対する論功行賞としてかどうか、市議改選(令和元年)の後の新たな任期でめでたく、飯塚議員は「念願の議長」に就任しました。