岩沼市議会2月定例会17日目の29日は、予算審査特別委員会の分科会である3つの部会で、予算を可決する方向に向けての「予算審査の取りまとめ」が行われ、私が属する総務部会(高梨明美部会長=公明、ほか4議員)では、市民会館駐車場の有料化に関連する歳入(収入)を含む新年度一般会計当初予算について私・大友健は「反対する意思」を表明しました。予算反対は議員5期で初めてのことです。重大な決断なんです。

 

総務部会の取りまとめはまず、予算編成を担当する総務部財政課の歳入予算から始まりました。高梨部会長からの「意見は」との問いに、渡辺ふさ子議員(共産)が「反対する」と表明し、私も「反対だ」と続きました。これに対して、高橋光孝議員(自民)が「可決されるべきだ」と賛成し、植田美枝子議員(副部会長)も「反対できない」と賛成する意思を述べ、賛否が2対2の同数となったため高梨部会長が裁決することとなり、「賛成する」と言明したことから「賛成多数」となりました。

 

3対2で「予算は可決されるべきだ」となった総務部会の判断は、週明けの3月4日に開かれる予算特別委に報告された上、5日(定例会最終日)の本会議に上程されて可決・成立する運びですが、私は予算特別委でも本会議での予算審議でも「反対」を貫きます。なお、4日の特別委と5日の本会議は市民の皆さんが傍聴することができます。財政難を理由に市民に新たな負担を強いる市政と、それを後押しする議会(議員)をシッカリと見届けておきましょう。

 

私が一般会計当初予算に反対するのは、実は初めてのことです。これまでは予算の一部に承服しがたいことが含まれていても、予算全体を否定することとなる「反対」をしたことはありませんでした。今回の駐車場有料化は、私の政治信条からして、とてもとても「許せない」という思いに強く駆られているからなのです。

 

特別委に付託された予算審査は3つの部会に分けて進められ、26日からの3日間で課ごとに細かく行われ、4日目の29日が取りまとめのための会議でした。市民会館駐車場の有料化は、現在、駐車場として使われている市の土地を民間業者に貸し付けて、市は貸付料年間約1280万円を得る一方、業者は駐車する市民らから駐車料金を取るという仕組みで、駐車場の遮断機など関係機器は業者が設置します。

 

従って、市としての歳出(支出)は全くないので、部会の審査(チェック)はほとんど及ばないという特殊なケースとなりました。かろうじて、1280万円を歳入として計上した財政課が審査の対象となった程度で、有料化問題は議会がチェックをするにも、しようがないこととなりました。財政課の審査は26日に行われ、業者との契約書についてチェックしました。資料として総務部会に提出してほしいと要求しましたが、「財政課は契約をした担当課ではない」ことを理由に拒否されました。議会の要請にも「応えられない」ということでした。

 

29日の総務部会の取りまとめで、私が申し上げた意見は①市の財政難を理由に、安易に市民の負担を増やす「受益者負担」に走ることに、そもそも反対②有料化を進める手順に手抜きがある。極めて短時間でことを進めている。市民への説明が不足している③実施時期(令和6年4月1日)を遅らせたり、料金の減免など案を修正したりすることが全くない④強権的、強圧的なやり方が目立っていて、こんなことはかつてなかった、、、、、、だから反対

 

⑤「議会軽視」の側面が強いので反対。というのは28日前後に岩沼市内で配られている「広報いわぬま」3月号に、有料化の記事が1ページを使って載っていますが、新年度予算が可決・成立するのは3月5日の本会議であって、まだ予算が通っていないのに「4月1日から、、有料化」などと決まったことのように書くのはいかがなものかということです。こういうことも感じての反対です

 

⑥2月定例会中は一般質問の答弁などで決して使わなかった「有料化」というキーワードが「広報いわぬま」に、今となって分かりやすく載せているのは、これまで「適正管理」としか言わなかったことと関連付けると、言葉のごまかしをしていたといえるのではないか。だから反対、なのであります