今日は、祖母の誕生日

2月に脳梗塞で倒れてから

ずっと病院のベッドで過ごしている祖母


嚥下能力がなくなり、食事も水分補給も

鼻からのチューブで摂取している。


半身麻痺と言われていたが、顔の筋肉も、手足も、

元気なころと同じように回復している。


でも、言葉が出ない。


顔の表情で、笑ったり、驚いたような顔をしたり

一生懸命答えてくれるけど


おばあちゃんの話を、もう一度聞きたいと思ってしまう。


病院の枕元には、母の字で「今日は97歳の誕生日」と

大きく書かれた紙が貼ってあった。

昼間母と姉がお見舞いに来た時貼ったのだろう。


あと3年で100歳だね。

頑張ろうね。


と言ったけど、少し目に涙を浮かべたおばあちゃん。


山梨での一人暮らしも41年目だった。


朝起きて、庭の草花に水をやって、お味噌汁を作って

遅めの朝ごはんをコップ1杯の日本酒とゆっくり食べて

編み物をしたり、縫い物をしたり、

散歩がてら、片道1時間かけてスーパーに行ったり


近所の人がお茶を飲みに来て、自慢のぬか漬けをふるまったり

庭の野菜を収穫したり


午後も3時になると、まきをくべてお風呂を沸かして

夕飯を作ってお風呂上りは、ウイスキーのオンザロック


テレビを見ながら夕飯を食べて、日が暮れるころには

布団に入ってしまう。


私が子どものころから、おばあちゃんは眠りに入る前に深くて大きいため息をつく癖があった。


はぁ~あ~


今日も頑張った。いいことも嫌なことも全部受け入れて眠ろう。


そんな風に私は聞きながら感じていた。


朝目が覚めると、あ~今日も生きてるな、幸せだなぁ。と思うさ。


そう言ってたおばあちゃん。


全てを受け入れて、じっと病院のベットにいると思うと

彼女の生きざまを、しっかり見ておきたいと思うのだ。


病院の帰りのエレベーターでは、いつも目頭が熱くなる。


おばあちゃん、なにがあっても、私はあなたの生きざまを手本に生きていくから。


お誕生日おめでとう。生きていてくれてありがとう。