硝酸態窒素について | うさもるねこ生活

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以前、このブログでも、チモシーのことで、硝酸態窒素(亜硝酸態窒素)ことについて少し書かせて頂いたことがあったのですが、先日配信のあったうさぎのしっぽさんのメルマガでも、イタリアンライグラスの硝酸態窒素含有量のことが書かれていましたので少し紹介させてください。

 

以下、しっぽさんのメルマガ抜粋。

 

「イタリアンライグラスは、明治時代にヨーロッパから日本の酪農を支える牧草として輸入されました。しかし、その強い繁殖力から、あっと言う間に日本中に広がり、現在は要注意外来生物になっています。

とても優れた牧草ですが、硝酸態窒素の含有量が多いのも特徴の一つです。

多く食べてしまうと、食欲不振やふらつきといった硝酸態中毒を引き起こすことがあります。

うさちゃんが食べても大丈夫なの? と心配になる方もいるかもしれません。確かに雑草として存在しているものや、飼い主さんが種から育てた場合は、硝酸態窒素の含有量という点で少し心配があるので、おすすめできません。

現在は、品種改良によって硝酸態窒素の含有量の低い品種もたくさん開発されています。しっかりした農家やメーカーさんが作るイタリアンライグラスを選べば、安心してうさちゃんにあげられるでしょう。」

 

 

植物の成長に必要な栄養素としては、窒素、リン酸、カリウムが、三大栄養素として挙げられます。

このなかで窒素は、主に硝酸態窒素(硝酸イオン、NO3-)として植物に吸収されます。

ヒトをはじめとする多くの動物が多量の食物を摂取した際に、飢餓状態に備えて余剰の栄養素を脂肪として体内に蓄積するように、植物は過剰に摂取した硝酸態窒素を、栄養素を吸収できない場合に備えて蓄えます。

従って化学肥料、有機肥料を問わず、多くの肥料を与えて栽培した野菜には、多くの硝酸態窒素が含まれます。

しかし、この窒素ですが、必要以上に窒素を肥料として与えると、残留窒素濃度が高くなります。残留窒素=硝酸窒素、硝酸性窒素残留とも呼びます。

植物に過剰に蓄積された硝酸性窒素は、身体に取り込むことにより有害な亜硝酸という物質に変わります。

亜硝酸態窒素は血液中のヘモグロビンと結合し血液の酸素運搬機能を奪い極度の酸欠状態と呼吸作用の阻害をもたらす危険性があります。
さらに、脂肪族アミン類と反応すると発がん性の高いニトロソアミン体になります。

(参考文献:アドバンティックサンスイ 硝酸態窒素の人体への影響)


硝酸窒素は人間にも有害と言われ、ここ数年、無農薬・有機栽培農法の野菜など安全性を追求した後、残留硝酸窒素濃度に目が向けられています。

また、硝酸態窒素ですが、欧米ではWHOにより厳しく規制されており、飲料水に含まれる硝酸態窒素濃度の上限値を10 ppmとしています。10 ppmの硝酸態窒素を含む飲料水を飲み続けても健康への悪影響は確認されませんでしたが、10 ppmの硝酸態窒素を含む飲料水の摂取により尿中のニトロソ化合物濃度が上昇することが示されています。

また、野菜に関しては、硝酸態窒素濃度は飲料水よりも遥かに高く、2,000から3,000 ppm程度といわれ、EU(ヨーロッパ)では野菜・加工品に2,000~2,500ppmの規制が設けられているようです。

しかしながら、我々日本の行政は、この硝酸態窒素について関心が薄く、水の水質基準項目については、H26年4月より亜硝酸態窒素の項目が追加されましたが、野菜・加工品についての規制基準は未だにないのが現状です。

余談ですが、過去にアメリカでは青い牧草を大量に食べた牛が血液内のヘモグロビンが機能せず酸欠で死亡したり、ブルーベイビー事件といって、お母さんが赤ちゃんによかれと思い、裏ごししたほうれん草を離乳食に与え死亡させてしまったという事件もありました。(ちなみに硝酸態窒素含有量の多い粉ミルクや水を飲ませ、メトヘモグロビン血症に至る症状のことを、顔が真っ青になり、死亡するといった症状から、ブルーベビー症候群とよばれています。)

それだけ、硝酸態窒素含有量については、注意すべく事柄だと感じます。

 

では、硝酸態窒素の含有量が多いお野菜などは、どんなものなのでしょうか?

 

硝酸態窒素が過剰になった植物は葉の色が濃い緑色になります。

なんとなく、葉っぱが濃い色で緑色をしている方が、新鮮で栄養価も高いと思いがちですが、実際は、小ぶりで薄い色の野菜の方が安全だったりします。

 

この写真は、大根の葉っぱですが、右の方が葉っぱが青々としていて、美味しそうにみえるかもですが、実は、左の淡い色の葉っぱの方が、硝酸態窒素が少なく安全なんです。

 

(画像はお借りしました)

 

また、肥料を多く使うことで、硝酸態窒素の含有量が増えるため、肥料を使っていない、無農薬や有機野菜がよいとも言われています。しかしながら、化学肥料であれ、有機肥料であれ、無機質での吸収は同じで、どちらの肥料であれ過剰な
肥料と日照不足は硝酸窒素濃度を上げることになります。

いくら有機農法で作られた野菜でも、肥料を過剰に与え日照不足の場合は、安全と言えないのです。
残留窒素を多く含む野菜の色は、健康で十分に光合成をした物と比べると色が違います。
同じ緑色でも、綺麗な緑、薄い緑、と、色は様々ですが、くすんだ灰褐色がかった濃い色は、窒素を多く蓄積しているそうです。

 

ちなみに、この含有量についてきちんとチェックしている法人もあります。

NPO法人オルター

 

また、最近は、品種改良によって、硝酸態窒素の少ない品種のものも開発せれているようです。

イタリアンライグラス優春

 

最初の話に戻りますが、牧草に関しても、私たちは、なんとなく、青々としている牧草の方が、新鮮で、質のよい牧草ではないか?と思いがちで、よく牧草のレビューなどをみても、青くていい香りのする牧草でした・・・評価☆5つみたいなのをみかけます。

しかし、あまりにも、青々している牧草は、逆に硝酸態窒素の含有量が多いのではないか?と逆に疑うこともすべきなのかなとも個人的には思います。

とくに、安くて妙に青々としているものに関しては要注意なのかな?と思っています。

冒頭で記載した、うさぎのしっぽさんのメルマガにも書かれているとおり、きちんと品質管理のされている農家さんや牧草メーカーさんのものであれば、安心かな?と思います。

(実際は、数値の表示がない<義務づけられていない>わかりかねるのではありますが・・・)

 

例えば、うさぎの牧草専用の農場をお持ちのウーリーさんは、農薬、除草、防虫、防腐剤不使用だったりしますし、GEXさんの旬牧草や、北海道のうりんこファームさんも無農薬牧草を生産しています。

また牧草では、オーツヘイが、硝酸態窒素の含有量が少ない牧草で、硝酸態窒素が気になる方には、おススメです。

 

ちなみに野菜だと、ほうれん草、青梗菜、小松菜など、緑色の濃いお野菜が硝酸態窒素が多いわれています。

人間の場合、加熱して食べれば、硝酸態窒素の含有量が減ります。

もし、うさぎやモルモットに野菜をあげたいと野菜を選ぶ際は、一度にたくさんあげることを控えたり、お値段はちょっと高いですが、無農薬や有機栽培野菜のものを選んだり、なるべく葉の色の薄いものを選ぶようにするとよいかもしれませんね音譜

(我が家では、出来るだけ、高いけれど、無農薬や有機栽培のものを選ぶようにしています)

 

国内生産の安心な無農薬牧草

 

 

 

 

 

 

 

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